MSI Afterburner 3.0.0 の初期設定を確認してみました
前回の記事 では 「MSI Afterburner 3.0.0」( + RivaTuner Statistics Server 6.1.1 ) のインストールを行いました。
今回は 「MSI Afterburner 3.0.0」 の初期設定状態を確認するとともに、新しく追加されたハードウェアエンコードエンジン(NVIDIA NVENC、Intel QuickSync)の設定やスキンなど確認してみます。
MSI Afterburner 3.0.0 起動
インストール後に MSI Afterburner を起動すると、タスクトレイにアイコンが常駐するようになると思います。画像右側のアイコンが 「Afterburner」、画像左側のアイコンが 「RivaTuner Statistics Server」 です。
「RivaTuner Statistics Server」 のアイコンは モニタリング(オンスクリーンディプレイ - OSD)設定を有効 にした後に表示されるようになっています。
「Afterburner」 でビデオカードに関するオーバークロックやモニタリング、ビデオキャプチャ、スクリーンショットなどの各種機能設定を行い、「RivaTuner Statistics Server」 でモニタリングのオーバーレイ表示に関する細かい設定を行うところは前バージョンから変わっておりません。
タスクトレイに表示されている画像右側のアイコン 「Afterburner」 をクリックします。
「MSI Afterburner 3.0.0」 の画面です。画面一番下の真ん中に 「Settings」ボタン があるのでこれをクリックすると設定画面が開きます。
MSI アフターバーナーのプロパティ - 「全般」 タブ
「全般」 タブ の初期設定です。
MSI アフターバーナーのプロパティ - 「ファン」 タブ
「ファン」 タブ の初期設定です。
「ユーザー定義ソフトウェアによる自動ファン制御を有効にする」 にチェックマークを入れると、ビデオカードの温度に応じたファン回転速度を自分でカスタマイズ設定ができるようになります。
■(ノード) をドラッグ&ドロップすることでファンの回転速度をカスタマイズすることができます。キーボードの 「Ctrl + D」 キーでデフォルトの状態にリセットすることができます。
緑のラインをクリックすると ■(ノード) を増やすことができます。最大 8 個までの ■(ノード) を設定することができます。
■(ノード) の部分をダブルクリックするとグラフ曲線を変更することができます。
MSI アフターバーナーのプロパティ - 「モニタリング」 タブ
「モニタリング」 タブ の初期設定です。
- GPU temperature
- GPU 使用率
- FB usage
- VID usage
- BUS usage
- ファン回転速度
- ファン回転速度計
- コアクロック
- シェーダークロック
- メモリクロック
- メモリ使用率
- Utilization limit
- フレームレート
- Frametime
- CPU1 temperature
- CPU2 temperature
- CPU3 temperature
- CPU4 temperature
- CPU1 usage
- CPU2 usage
- CPU3 usage
- CPU4 usage
- RAM usage
- Pagefile usage
前バージョンよりモニタリングできるグラフ項目が増えています。
MSI アフターバーナーのプロパティ - 「オンスクリーンディスプレイ」 タブ
「オンスクリーンディスプレイ」 タブ の初期設定です。
MSI アフターバーナーのプロパティ - 「スクリーンキャプチャ」 タブ
「スクリーンキャプチャ」 タブ の初期設定です。
MSI アフターバーナーのプロパティ - 「ビデオキャプチャ」 タブ
「ビデオキャプチャ」 タブ の初期設定です。
MSI アフターバーナーのプロパティ - 「プロファイル」 タブ
「プロファイル」 タブ の初期設定です。
MSI アフターバーナーのプロパティ - 「ユーザーインターフェイス」 タブ
「ユーザーインターフェイス」 タブ の初期設定です。
「ビデオキャプチャ」 タブ - ビデオキャプチャのプロパティ
MSI Afterburner を使ってプレイしているゲームを録画したい場合、「ビデオキャプチャ」 タブ で細かい設定を行うことができるようになっています。「Video prerecord」 については、下記のリンク先が参考になるかと思います。
前バージョンの MSI Afterburner 2.3.1 でも録画機能はありましたが、用意されているビデオフォーマット CODEC (コーデック) の種類が少ないため、選択肢がほぼ限られていました。
前バージョンでもフリーのものやサードパーティーの CODEC (コーデック) を入れればビデオフォーマットの選択肢を増やせたのかもしれませんが、その辺は試していないため確認できませんでした。
MSI Afterburner 3.0.0 からビデオフォーマット CODEC (コーデック) の種類が増えており、特にハードウェアエンコードエンジン (NVIDIA NVENC、Intel QuickSync) が最初から対応しているのは大きいかと思います。
ビデオキャプチャのプロパティ - ビデオフォーマット
各種ビデオフォーマット CODEC (コーデック) 内容を確認してみます。
「ビデオフォーマット」 の項目をクリックすると、CODEC (コーデック) 一覧が表示されます。
- uncompressed
- NV12 compression
- RTV1 compression
- MJPG compression
- VFW compression : not configured
- external plugin : not configured
MSI Afterburner 3.0.0 から追加されたハードウェアエンコードエンジン (NVIDIA NVENC、Intel QuickSync) を設定したい場合は 「external plugin : not configured」 を選択します。
「...」 ボタンをクリックします。
「External encoder configuration」 画面が表示されました。
この画面から ハードウェアエンコードエンジン (NVIDIA NVENC、Intel QuickSync) を選択して中身を確認してみます。
external plugin : NVENC.dll:0 - NVIDIA NVENC H.264 選択
「Encoder」 項目の初期値は 「disabled」 となっています。
クリックすると NVIDIA NVENC と Intel QuickSync が選択可能となっています。
「NVENC.dll:0 - NVIDIA NVENC H.264」 を選択してみます。
「Configure」 ボタンをクリックします。
「NVIDIA NVENC encoder」 画面が開きました。
3 種類 のプリセット(Speed、Balanced、Quality) と 1 Mbps ~ 50 Mbps までのビットレートが選択できるのみとシンプルな内容となっています。
「External encoder configuration」 画面に戻り 「Benchmark」 ボタンをクリックしてみます。
「NVIDIA NVENC H.264 1920x1200 : Failed to start encoding ! Error code : NVENC_ERR_API_LOADLIBRARY_FAILED !」 というエラーメッセージが表示されました。
Kepler コア世代の GeForce 700/600 シリーズが,「NVENC」と称するリアルタイム H.264 エンコーダを内蔵していることは,あまり知られていないかもしれない。
Kepler の眠れる機能が真価を発揮? NVIDIA,ゲームストリーミング機能 「GameStream」 とプレイ動画録画機能 「ShadowPlay」 を披露 | 4Gamer.net
とあるように手持ちの Fermi 世代 ZOTAC GeForce GTX 570 ZT-50203-10M では対応していなかったようです。
後日、ビデオカードを ZOTAC GeForce GTX 570 ZT-50203-10M から GTX 970 の GIGABYTE GTX 970 の GV-N970G1 GAMING-4GD に交換しました。(関連記事)
再度 「External encoder configuration」 画面で 「Benchmark」 を実行したところ、「NVIDIA NVENC H.264 accelerated via CUDA on device 0 (GeForce GTX 970), async mode. 1920x1200 : 500 frames have been encoded in 6693 ms, 74.7 frames per second」 というメッセージ画面が表示されて、動作していることが確認できました。これで、MSI Afterburner から NVENC を使ってエンコードができるようになったみたいです。
external plugin : QSV.dll:0 - Intel QuickSync H.264 選択
今度は 「External encoder configuration」 画面にてもう一つのハードウェアエンコードエンジン 「QSV.dll:0 - Intel QuickSync H.264」 を選択して 「Configure」 ボタンをクリックしてみます。
「Intel QuickSync encoder」 画面が開きました。設定できる項目は 「NVIDIA NVENC H.264」 とほぼ一緒です。
「Benchmark」 ボタンをクリックしてみます。
「Intel QuickSync H.264 1920x1200 : Failed to start encoding ! Error code : MFX_ERR_UNSUPPORTED !」というエラーメッセージが表示されました。
いろいろ調べてみると当方の PC 環境 では ASUS P8Z68-V PRO/GEN3 マザーボードの UEFI BIOS にて iGPU Multi-Monitor が Disabled(無効) になっていること、Intel HD Graphics ドライバがインストールされていないことが原因のようです。(参考リンク)
VFW compression : x264vfw - H.264/MPEG-4 AVC codec 選択
その他、選択可能な外部コーデックを確認してみます。
「ビデオキャプチャ」 タブの 「ビデオフォーマット」 項目から 「VFW compression : not configured」 を選択します。
「...」 ボタンをクリックします。
「ビデオの圧縮」 画面が開きました。「圧縮プログラム(C):」 は 「全フレーム(未圧縮)」 が選択されています。
「全フレーム(未圧縮)」 をクリックすると外部コーデック一覧(※)が表示されます。
※外部コーデック一覧の内容ですが、以前 「K-Lite Codec Pack」 をインストールしたことがあるため、それらの外部コーデックが選択できるようになっている可能性があります。
そのため、個々の PC 環境にインストールされている CODEC (コーデック) によっては表示される外部コーデックの内容が違うかもしれません。
「x264vfw - H.264/MPEG-4 AVC codec」 を選択してみます。
「構成(F)...」 ボタンをクリックします。
「x264vfw configuration」 画面が表示されました。今回は外部エンコード内容の確認のみで、ゲームのキャプチャテスト等は行いません。別の機会に MSI Afterburner を使ったゲームプレイのエンコードテストをしてみたいと思います。
「ユーザーインターフェイス」 タブ - ユーザーインターフェースのスキンプロパティ
「ユーザーインターフェイス」 タブ から 11 種類のスキンから変更することができます。デフォルトで用意されているスキンを確認してみます。
「Default MSI Afterburner skin」 スキンです。
「Default MSI Afterburner skin - big edition」 スキンです。
「Dragon Army (Black & Blue Edition) by Derek Wook」 スキンです。
「Dragon Army (Black & Green Edition) by Derek Wook」 スキンです。
「Dragon Army (Black & Red Edition) by Derek Wook」 スキンです。
「Dragon Army (Blue Edition) by Derek Wook」 スキンです。
「Dragon Army (Green Edition) by Derek Wook」 スキンです。
「Dragon Army (Purple Edition) by Derek Wook」 スキンです。
「Dragon Army MSI Afterburner Skin by Derek Wook」 スキンです。
「Legacy MSI Afterburner skin」 スキンです。
「Legacy MSI Afterburner skin - big edition」 スキンです。
MSI Afterburner 3.0.0 ツールチップ 英語版ファイル
MSI Afterburner は基本的にメニューやヘルプのほとんどは日本語化されていますが、画像のように一部の項目やツールチップなどは英語のままとなっています。
日本語化されていないツールチップは MSI Afterburner をインストールしたフォルダ「C:Program Files (x86)\MSI Afterburner\Help
」 フォルダや、「C:Program Files (x86)\MSI Afterburner\Help\Properties
」 内にある各フォルダのファイルから読み取っているようです。
ちなみに、日本語化されたファイルは 「C:Program Files (x86)\MSI Afterburner\Localization\JP
」 の各フォルダ内にあります。
先ほどのツールチップ 「Enable hardware control and monitoring」 のファイルは 「C:\Program Files (x86)\MSI Afterburner\Help\Properties\General
」 フォルダ内にある 「HAL」 というファイル名です。
このファイルをメモ帳などのテキストエディタでファイルを開くことで中身を確認することができます。MSI Afterburner を終了してから 「HAL」 ファイルを開き、試しに日本語を入れて保存すると、ツールチップでちゃんと日本語が表示反映されます。
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- MSI Afterburner 3.0.0 の初期設定を確認してみました(現在開いているページ)
- MSI Afterburner 3.0.0 の設定をしてみました
- RivaTuner Statistics Server 6.1.1 の設定をしてみました
- MSI Afterburner インストールと設定内容確認 編
- MSI Afterburner モニタリングと各種設定変更 編
- MSI On-Screen Display server 設定内容確認 編
- MSI On-Screen Display server オーバーレイ表示設定 編
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