新しい HDD にデータをミラーリングするための HDD フォーマット作業と各種準備作業メモ
前回の記事 では 「DiscWizard」 を使って HDD のクローン作業を行いましたが、クローン実行中に旧 Seagate HDD の読み込みエラーにより 1時間もかかった作業が中断になるという結果に終わってしまいました。
HDD 上に読み込めない セクタ がある以上、ソフトウェアを使った HDD のクローン作業はおそらく無理だろうと判断し、別の方法を試みることにしました。
いろいろ考えた末、Windows 7 上で 「DiskMirroringTool Unicode」 というフリーソフトを利用してミラーリングを行い、フォーマットとドライブレターを割り当てた Seagate HDD ST2000DM001/EWN にデータ移行作業を行うことにしました。
最終的にこの作業内容は些細なエラーがあったもののミラーリングはうまくできましたので、その設定内容と処理手順の過程、結果までの流れをまとめることにしました。
今回の記事では 「DiskMirroringTool Unicode」 を実行する前準備として、HDD フォーマットや一部設定済みのシステムフォルダのパス変更、ミラーリング時の 「Microsoft Security Essentials」 による誤検出防止のための設定を行います。
増設した HDD のシンプルボリューム作成とフォーマット作業
自作PC に取り付けた動作確認済みの Seagate HDD ST2000DM001/EWN に通常の HDD フォーマットおよびドライブレターの割り当てを行います。
「ディスクの管理」 画面を開きます。
「ディスク 1」 に 「未割り当て」 と認識されているのが、今回 HDD 交換用に購入した Seagate HDD ST2000DM001/EWN です。
「未割り当て」 のところをクリックすると斜線表示になり選択状態になります。右クリックから 「新しいシンプル ボリューム」 をクリックします。
「新しいシンプル ボリューム ウィザード」 画面が起動しました。「次へ」 ボタンをクリックをクリックします。
「ボリューム サイズの指定」 画面です。「次へ」 ボタンをクリックします。
「ドライブ文字またはパスの割り当て」 画面です。「次のドライブ文字を割り当てる」 のところで 「X」 を指定しました。
これは一時的に使用するドライブレターのため、これを選んだ理由は特にありません。ほかのドライブと間違えにくいという理由ぐらいの程度です。「次へ」 ボタンをクリックします。
「パーティションのフォーマット」 画面です。以下は私が HDD フォーマットするときにいつもやっている設定です。(HDD 2TB までの場合)
「ボリューム ラベル」 の「ボリューム」 は削除して空欄にしています。「クイック フォーマットする」 のチェックマークを外しています。設定後、「次へ」 ボタンをクリックします。
「完了」 ボタンをクリックすると HDD のフォーマットが開始されます。
「未割り当て」 状態から 「フォーマット中」 になり、フォーマットの進捗状況がパーセンテージで表示します。
「正常 (プライマリ パーティション)」 になれば、フォーマットは正常に完了です。ちなみにこの HDD で通常フォーマットにかかった時間は約 3時間30分ほどでした。
実はフォーマットの途中で IE のキャッシュフォルダ の場所を変更した際に、Windows からログオフ をしてしまったためか、ドライブレターが割り当てられてませんでした。
ドライブレター割り当てのため、右クリックから 「ドライブ文字とパスの変更」 をクリックします。
「追加」 ボタンをクリック。
「ドライブ文字またはパスの追加」 画面が表示されました。
「次のドライブ文字を割り当てる」 から再度 「X」 を選択して 「OK」 ボタンをクリックします。
新HDD にドライブレター (X:) がきちんと割り当てられました。
以上、新HDD Seagate HDD ST2000DM001/EWN にデータをミラーリング する準備が整いました。
テンポラリフォルダのパス変更
旧HDD に設定されたシステムフォルダの一部であるテンポラリフォルダと IE キャッシュフォルダのパスを変更します。
データをミラーリングするだけならシステムフォルダを除外設定するだけでいいのですが、ミラーリング後に 新旧 HDD のドライブレターの変更を行うため、あらかじめミラーリングとは関係ないドライブに変更させておきます。
「環境変数」 画面を開きます。
「システム環境変数」 ですでに設定済みとなっている 「TEMP」 と 「TMP」 を選択して 「編集」 ボタンをクリックして別のパス名に変更します。
「TEMP」 と 「TMP」 は今回のミラーリングとは関係ない H ドライブ に設定しなおしました。
「値」 欄から変更したパス名になっているか確認しておきます。
次に IE のキャッシュフォルダ変更のため 「インターネット一時ファイルと履歴の設定」 画面を開きます。
「現在の場所」 が 旧HDD に設定済みの 「フォルダーの移動」 をクリックして別のドライブ・パス名に変更します。
変更後、「新しい場所」 に切り替わり、変更したパス名になっているかどうか確認して 「OK」 ボタンをクリックします。
「Windows からログオフすると、[Temporary Internet Files] フォルダーの移動が完了します。続行しますか?(ほかのすべての変更は保存されました。)」 と表示されました。
「はい」 ボタンをクリックすると文字通り Windows から一旦ログオフを行い再び元の Windows 画面に戻れば変更完了です。
このドライブ上のファイルに対し、プロパティだけでなくコンテンツにもインデックスを付ける → 解除
新HDD のプロパティ画面です。画像はすでに使用領域が使われている状態ですが、実はミラーリング完了後に気が付いてインデックスの取り外し設定をしたため、作業順序が逆となってしまいました。
HDD 増設後は 「このドライブ上のファイルに対し、プロパティだけでなくコンテンツにもインデックスを付ける」 にチェックマークが入っています。
「このドライブ上のファイルに対し、プロパティだけでなくコンテンツにもインデックスを付ける」 のチェックマークを外し 「適用」 ボタンをクリックします。
「属性変更の確認」 画面が開きました。
「変更をドライブ (ドライブレター):\、サブフォルダーおよびファイルに適用する」 を選択して 「OK」 ボタンをクリックします。
何もない状態であればすぐに終わると思いますが、今回ミラーリング後にこの作業をやったため、すべてのファイル・フォルダ適用するとなると、ファイル・フォルダ数に応じて処理時間がかかります。
Microsoft Security Essentials リアルタイム保護 無効化
新しく増設した・ドライブレターが割り当てた HDD にデータを移す場合に、セキュリティソフトの保護機能をあらかじめ無効化しておきます。
私が使っている 「Microsoft Security Essentials」 が 「PC の状態:保護」 になっているので、誤検出によりミラーリング処理が中断される可能性があります。
「設定」 タブから 「除外されたファイルと場所」 にてあらかじめ設定しておけば、誤検出を防ぐことができます。
今回は除外設定は行わず、「設定」 タブから 「リアルタイム保護を有効にする(推奨)」 の設定を一時的にオフにすることで、誤検出させないようにしておきます。
「リアルタイム保護を有効にする(推奨)」 のチェックマークを外し、「変更の保存」 ボタンをクリックします。
「PC の状態:保護」 から 「PC の状態:危険」 に切り替わりました。以上で 旧HDD から 新HDD へミラーリングするための準備が完了しました。
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