2015年7月~9月までの Windows Update を一気に適用したときのメモ
2015年6月の Windows Update からしばらく更新作業をしていなかったので、久しぶりに情報収集しながらアップデートの準備をしていましたが、その間にいろいろとアップデート内容について気を付けなければならないものが増えてしまったようです。
当方の PC 環境(OS Windows 7 64bit Pro) では、Windows Update によって起きる想定外のトラブル回避のため自動更新を切り、更新プログラムの公開日から1、2ヶ月程度様子を見た後にトラブル情報がないことを確認してから(問題のある更新プログラムは非表示)、 ”手動” で Windows アップデートするようにしています。
今回の記事では 2015年7月~9月までの Windows Update を一気に適用するために、各種情報と照らし合わせて更新しなかったプログラム、更新後に不必要なプログラムをスクリプトを使って削除したことなどをまとめてみました。
KB3050265 (svchost.exe (netsvcs) メモリーリーク対応)
こちらの内容は 2015年7月~9月の Windows Update を適用する前に、以前から問題のあったプログラムに対して修正パッチを適用したときの内容です。
最新の Windows Update を適用している環境ではすでに改善しているみたいですので、改めて導入する必要はないようです。
1日数回程度 「svchost.exe」 の CPU 使用率が 数分間 25% のままとなり、メモリーリークと思われる挙動が同時に発生することがありました。
svchost.exe に関するトラブル調査方法については、ツールを使ってある程度絞り込むことができるようになっています。
リソースモニター を起動して 「PID(プロセス ID)」 (画像赤枠)を確認します。タスクマネージャーやコマンドプロンプトからでも PID を調べることができます。(参考リンク)
svchost viewer を使って該当する PID をクリックすると、問題が発生しているサービスを絞り込んでリスト表示できます。
- Tech TIPS:Windows OS でよく見かける重いプロセス、ベスト10 | @IT
- Tech TIPS: Windows の svchost.exe プロセスとは? - sc.exeでサービスをコマンドラインから制御する - | @IT
- Tech TIPS:リソース・モニタでメモリの利用状況をモニタする | @IT
- svchost viewer ツールで svchost.exe プロセスのサービスを調査する | @IT
- Windows で実行中のプロセスの PID(プロセス ID)を調べる方法 | サポート - カスペルスキー
- パフォーマンスに関する問題 | TechNet - Microsoft
- Windows Update または Microsoft Update から更新プログラムをインストールすると、アクセス違反エラーが発生し、システムが応答を停止しているように見えることがある | Microsoft サポート
この問題についてはすでに対策方法が判明しており、KB3050265 (64bit 版、32bit 版) を適用することで解決できます。(最新の Windows Update を適用している環境ではこの修正プログラムは不要です。)
この問題はバックグラウンドで動いている Windows Update サービス(wuauserv)が原因だったようです。
Windows Update の自動更新は切っておりますが、アップデートに関する通知は表示するように設定していたので、今回このような問題が判明しました。
- svchost.exe (netsvcs) メモリリーク対応 KB3050265 | 東海フィールドサービス
- Windows 7 において KB3050265 を適用し netsvcs のメモリ消費を制御 | 福岡県パソコンサポート 志義どっと PC
- netsvcs でメモリー使用率が高くなる | 福岡県パソコンサポート 志義どっと PC
- (64bit 版)Windows 7 for x64-Based Systems 用更新プログラム ( KB3050265 ) | Microsoft ダウンロードセンター
- (32bit 版)Windows 7 用更新プログラム ( KB3050265 ) | Microsoft ダウンロードセンター
KB3021917 (Windows カスタマーエクスペリエンス向上プログラム CEIP)
2015年2月の Windows Update で公開された KB3021917 (Windows カスタマーエクスペリエンス向上プログラム CEIP) 更新プログラムをインストールしなかった時のメモです。
この更新プログラムはパソコンの状態を診断、そのデータを Microsoft に送信し、ユーザーへのシステムパフォーマンスの向上を提供する目的としたものでしたので、不必要と判断してあらかじめ Windows Update から 除外設定 をしました。
今回の 2015年7月~9月までの Windows Update とは関係のない内容ですが、Windows Update の(Internet Explorer、各種デバイスドライバ以外の)更新プログラムとして初めて 除外設定 した内容だったので、一応今回の記事に記録として一緒に残しておきます。
KB3086255 (コピープロテクト SafeDisc・SecuROM(secdrv.sys) 無効化)
2015年9月の Windows Update で公開された KB3086255 (コピープロテクト SafeDisc・SecuROM(secdrv.sys) 無効化) 更新プログラムをインストールしなかった時のメモです。
この 「SafeDisc」 はディスクのコピープロテクトの一つで、これらのプロテクトを採用しているゲームなどソフトウェアを起動することがないのなら、インストールしても特に問題ありません。
万が一更新プログラムをインストールしても、「SafeDisc」 採用のアプリケーション、ゲームが動作しない事態に陥った場合は、対処方法として管理者権限で起動したコマンドプロンプトから、コマンドを実行することで回避できるようになっています。
また、コマンドプロンプト以外からでも 「SafeDisc」 の ON・OFF の切り替えが可能となっています。
当方の PC 環境では KB3086255 (コピープロテクト SafeDisc・SecuROM(secdrv.sys) 無効化) のインストールは保留、Windows Update では 除外設定 にしてしばらく様子見としました。
- 2015年9月の Windows Update を実施すると ”SafeDisc” を採用しているアプリ・ゲームが動作しなくなる模様!【 WinVista/7/8/8.1の”KB3086255” 】 | 何でも雑記板 (避難)
- 【アプデ】 Windows Update 9月度 KB3086255 で一部のゲームが動かなくなる | ニッチな PC ゲーマーの環境構築 Z
- 【Win】 vbs を使ってゲームの起動と SafeDisc の有効無効の自動化 | ニッチな PC ゲーマーの環境構築 Z
- シムピ設定やプレイ | かわらしむ
- KB3086255 後にアスカ見参が起動しなくなった件@win7 | oh... nantoiu...
- secdrv.sys ON/OFF 切り替えツール | 天翔記.jp
- [ MS15-097 ] Windows の Graphics コンポーネントのセキュリティ更新プログラムについて (2015 年 9 月 8 日) | Microsoft サポート
- SafeDisc | Wikipedia
- Windows 7 の Windows Update で更新プログラムが検出された場合に、更新プログラムを非表示に設定することでインストール対象から除外する方法 | Microsoft サポート
KB3083324 (svchost.exe (netsvcs、wuauserv) 更新プログラム?)
2015年9月の Windows Update で公開された KB3083324 (svchost.exe (netsvcs、wuauserv) 更新プログラム?) をインストールしなかった時のメモです。
KB3083324 については大きな地雷更新プログラムではなさそうですが、一部の PC 環境によっては不具合があったり、更新プログラムの詳細が不明ということもあって、インストールする必要もないという話があり見極めが難しいところです。
判断が難しいところですが、こちらもインストールは保留、Windows Update で 除外設定 としました。
2015年9月分まで Windows Update の更新プログラムを適用する前に 除外設定 した更新プログラム一覧です。(Internet Explorer、デバイスドライバは以前から除外設定済み)
Windows テレメトリーサービス (Microsofot による PC 情報収集) と削除スクリプト
いくつか不必要な更新プログラムを事前に除外して、最新の Windows Updatae を適用する準備が整いつつありますが、今度は 2015年9月分から追加されたデータテレメトリーサービスが更新プログラムに含まれていることがわかりました。
Windows 10 から始まっているプライバシー情報を Microsoft のサーバにデータ送信している仕組みが、Windows Update により他の OS にも適用されるようになったようです。
このデータテレメトリーサービスは OS によって、Windows Update 経由でインストールされる更新プログラムの内容が違うみたいです。
データテレメトリーサービスの更新プログラムを 除外設定 するには、手動で確認するしかなく手間のかかるめんどくさい作業です。
いろいろ情報収集していたところ、GitHub にてインストールされたテレメトリーサービスを一括で削除するスクリプトが公開されているという情報を見つけ、このスクリプトを実行してみることにしました。
というわけで、2015年7月~9月分までの Windows Update とテレメトリーサービス削除については下記の方法で実行しました。
- 2015年7月分 Windows Update インストール
- PC 再起動
- 2015年8月分 Windows Update インストール
- PC 再起動
- 2015年9月分 Windows Update インストール
- PC 再起動
- テレメトリーサービス削除スクリプト ダウンロードと実行
- PC 再起動
ちなみに GitHub で公開してあるテレメトリーサービス削除スクリプトの実行方法は、サイト内に 「Download ZIP」 ボタンがあるのでクリックするとファイルをダウンロードします。ダウンロードした圧縮ファイルを解凍して、フォルダ内にある 「remove_crw.cmd」 というファイルを開くことで勝手にアンインストールが始まります。
アンインストール実行中は DOS 画面が開き、アンインストール終了後に勝手に DOS 画面が閉じて終了となります。勝手にアンインストール処理が始まり終了後も勝手に画面が閉じてしまうのですが、バッチファイルの中にコマンド(pause)を加えれば処理経過を確認できるかと思います。
バッチファイルを実行するため、お使いの PC 環境によっては管理者権限で起動する必要があるかもしれません。
Windows Update で 2015年9月分 まで更新プログラムを適用後、随時再起動。GitHub で公開されていたテレメトリー(Microsoft へ PC 内の情報を送信する仕組み)削除スクリプトを実行して念のため PC を再起動しました。
- Windows 10 の OS 使用状況データテレメトリーサービスが Windows 7/8 にも適用される | YATTSUKE BLOG
- 【Win】 WU 自動設定ユーザに Win10 が勝手に DL される件 続報 | ニッチな PC ゲーマーの環境構築 Z
- 【Win】 オプションの KB3075249 と KB3080149 はインストール不要 | ニッチな PC ゲーマーの環境構築 Z
- Remove telemetry updates for Windows 7 and 8.1 | GitHub
- Microsoft Update したら age るスレ 3 (Win 7 専用)
- 【Win】 入れなくても良い KB リスト | ニッチな PC ゲーマーの環境構築 Z
画像は Windows Update にて再表示された更新プログラム、KB2952664、KB3068708、KB3075249、KB3080149 で、これらの更新プログラムを 除外設定 します。
2015年9月時点で Windows Updateの更新プログラムを 除外設定 した内容は下記の通りとなりました。
- KB3021917 (Windows カスタマーエクスペリエンス向上プログラム CEIP)
- KB3083324 (svchost.exe (netsvcs、wuauserv) 更新プログラム?)
- KB3086255 (コピープロテクト SafeDisc・SecuROM(secdrv.sys) 無効化)
- KB2952664 (Windows 7 アップグレード用互換性更新プログラム)
- KB3068708 (顧客満足度及び診断テレメトリのための更新プログラム)
- KB3075249 (Consent.exe Windows 8.1 で Windows 7 への遠隔測定のポイントを追加する更新プログラム)
- KB3080149 (顧客満足度及び診断テレメトリのための更新プログラム)
Windows Update 更新プログラムの再表示と非表示
テレメトリー(Microsoft へ PC 内の情報を送信する仕組み)削除スクリプト 実行後に Windows Update で再表示された更新プログラムを 除外設定 にすることで、テレメトリーサービスをインストールしたままの状態は避けられました。
その後いくつかの更新プログラムが Windows Update 上に再表示されたので、再び 除外設定 をした時のメモです。
- 【アプデ】 2015年10月、Win7 環境下でも KB3035583 が再表示 | ニッチな PC ゲーマーの環境構築 Z
- 【アプデ】 2015年10月、Win7 環境下で KB2952664 が再表示。他 Win8.1 関連 | ニッチな PC ゲーマーの環境構築 Z
- 【Win】 入れなくても良い KB リスト | ニッチな PC ゲーマーの環境構築 Z
- 【アプデ】 Windows Update 10月度 注意事項と各 KB メモ | ニッチな PC ゲーマーの環境構築 Z
- Windows 7 の Windows Update で更新プログラムが検出された場合に、更新プログラムを非表示に設定することでインストール対象から除外する方法 | Microsoft サポート
2015年10月上旬に Widnows Update で表示された KB3035583 (公開日 2015年07月09日) です。除外設定 済み。
2015年10月上旬に Widnows Update で再び表示された KB3035583 (公開日 2015年10月05日) です。除外設定 済み。
2015年10月上旬 Windows Update に再び表示された KB2952664 (前回は推奨、今回はオプション扱い)です。除外設定 済み。
オプションの KB3083710 はこの段階では様子見のため放置しています。
2015年10月上旬時点で Windows Updateの更新プログラムを 除外設定 した内容は下記の通りとなりました。
- KB3021917 (Windows カスタマーエクスペリエンス向上プログラム CEIP)
- KB3083324 (svchost.exe (netsvcs、wuauserv) 更新プログラム?)
- KB3086255 (コピープロテクト SafeDisc・SecuROM(secdrv.sys) 無効化)
- KB2952664 (Windows 7 アップグレード用互換性更新プログラム) (画像上赤枠重複表示)
- KB3068708 (顧客満足度及び診断テレメトリのための更新プログラム)
- KB3075249 (Consent.exe Windows 8.1 で Windows 7 への遠隔測定のポイントを追加する更新プログラム)
- KB3080149 (顧客満足度及び診断テレメトリのための更新プログラム)
- KB3035583 (更新プログラムによって、Windows 8.1 および Windows 7 SP1 に Get Windows 10 アプリがインストールされます。) (画像下赤枠重複表示)
2015年10月14日の Windows Update で再び表示された KB3083710 (前回はオプション、今回は推奨扱い)です。除外設定 済み。
なお、今回の 2015年10月14日配信の Windows Update については、今まで通りすぐにインストールは行わず、しばらく様子を見るため保留のままにしておきます。
※ 記事公開日 2015年10月17日時点では Windows Update のオプションにて 「Windows 10 (Home または Pro) にアップグレード」 という項目は表示されていません。
2015年10月中旬時点で Windows Updateの更新プログラムを 除外設定 した内容は下記の通りとなりました。
- KB3021917 (Windows カスタマーエクスペリエンス向上プログラム CEIP)
- KB3083324 (svchost.exe (netsvcs、wuauserv) 更新プログラム?)
- KB3086255 (コピープロテクト SafeDisc・SecuROM(secdrv.sys) 無効化)
- KB2952664 (Windows 7 アップグレード用互換性更新プログラム) (画像上赤枠重複表示)
- KB3068708 (顧客満足度及び診断テレメトリのための更新プログラム)
- KB3075249 (Consent.exe Windows 8.1 で Windows 7 への遠隔測定のポイントを追加する更新プログラム)
- KB3080149 (顧客満足度及び診断テレメトリのための更新プログラム)
- KB3035583 (更新プログラムによって、Windows 8.1 および Windows 7 SP1 に Get Windows 10 アプリがインストールされます。) (画像下赤枠重複表示)
- KB3083710 (Windows 7 および Windows Server 2008 R2用 Windows Update クライアント: 2015 年 10 月)
当面は Windows 10 アップグレードの更新プログラムとテレメトリー更新プログラムの公開・非公開のイタチごっこが続く状況になるかもしれません。