15年以上放置していた Zippo ライターをメンテナンスしてみました
小物類を整理していたところ、2000年ごろに購入した Zippo ライターを発見しました。
この Zippo ライターは購入後、着火とオイル注入を繰り返した後に特にメンテナンスすることもなく保管していたものです。
最近寒さ対策に Zippo ジッポー ハンディーウォーマー (2011年モデル ZHW-JF) (2015年モデル ZHW-15) を購入して ハクキンベンジン カイロ用 も一緒に購入したのですが、ライターにもその燃料が使えるということで(参考リンク)、15年ぶり取り出したこの Zippo ライターも使えるようについでにメンテナンスすることにしました。
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Zippo ライター メンテナンス前チェック
画像は15年以上前に購入して一度もメンテナンスしてこなかった Zippo ライターです。
ほぼ室内限定で使用していて、小物入れ用のプラスチックケースに入れっぱなしにしてあったせいか、ケース表面に劣化などは見られませんでした。
ちなみにこのライターは表面に 「KINGDOM OF HAWAII-COAT OF ARMS」 と刻印されています。
Zippo ライターのボトム刻印です。
この Zippo ライター 「KINGDOM OF HAWAII-COAT OF ARMS」 には 「2000 XVI B」 と刻印されており、ここから Zippo ライターの製造月がわかるようになっています。
ZIPPO レギュラーライター ID コード と照らし合わせてみますと、2000年の2月(B はアルファベット順で 2番目)製造品であることがわかります。
ちなみに 2001年から製造年表記をローマ数字から西暦の下 2 桁に変更されています。
Zippo ライターのキャップ内とインサイドユニットの汚れです。
芯は焦げたまま短くなっており、防風ガード(チムニー)の内側、ホイールとフリント(着火石)の接合部まわり、カム周辺などススでかなりの汚れがたまったままになっていました。
ライター本体のキャップを開けたまま、インサイドユニット(画像右側)を引き抜いたところです。
インサイドユニット内部にあるフェルトパッド、綿(レーヨンボール)、芯(ウィック)をすべて取り出して掃除するための必要な道具を用意します。
ちなみに Zippo ライターは 「機能的な故障」 については送料自己負担で送付すれば、無料で修理してもらうことができます。 → ジッポーの無料生涯保証
Zippo ライター メンテナンス用道具
Zippo ライターをメンテナンスするために用意した道具です。画像左側から 「先曲り溝付ラジオペンチ、ピンセット、マイナスドライバー、綿棒」 です。
「先曲り溝付ラジオペンチ」 は新しい綿に取り替える際に、市販されている球状コットンをほぐす ために使用します。
「ピンセット」 はインサイドユニットにある 綿を取り出したり、綿を詰める 時に使用します。手でほぐすこともできますので、なくても問題ありません。
「マイナスドライバー」 はインサイドユニット底部にあるネジを外す ために使います。コイン(1円硬貨)などでも代用できます。
「綿棒」 はインサイドユニット各部とライターケースを掃除するときに使用します。掃除する際には Zippo オイル を綿棒に染みこませ、ススなどの汚れを落とします。今回は試していませんが、カイロ用ベンジン
や ホワイトガソリン
でも汚れ落としに使えるみたいです。
Zippo ライターのインサイドユニットやケースを、オイルでつけ置き洗浄するために用意した空の綿棒ケースです。
できればガラス瓶のほうが安心できますが用意できなかったので、プラスチックの入れ物を代用としました。
オイルを入れたまま数時間ほどつけ置き放置するため、火気と換気には十分気を付けます。
画像は 携帯クリップスタンド です。
もともとは Zippo ジッポー ハンディーウォーマー (2011年モデル ZHW-JF) (2015年モデル ZHW-15) に オイルを注入する際の固定スタンドとして購入したもの です。
インサイドユニットを逆さにして簡単に倒さないよう固定したい場合は便利なアイテムです。
Zippo ライター インサイドユニットから芯・綿・フリント取り出し
インサイドユニットつけ置き洗浄するため、インサイドユニット内部に詰め込まれているフェルトパッド、綿(レーヨンボール)、芯(ウィック)、フリント(着火石)を取り出します。
まず最初にインサイドユニット底部にあるネジを外します。
マイナスドライバーまたはコイン(1円硬貨)など使って、インサイドユニット底部にあるネジを回して外します。
インサイドユニット底部にあるネジが外れたところです。
ネジ先はバネとなっていますので、押し出されるようにネジが外れます。
ネジを完全に取り外したところです。
チューブ内に入っているフリント(着火石)を取り出します。今回は15年以上もライターを放置していたためか、フリントは完全に風化しており残りカスの粉しか残っていませんでした。
フェルトパッドを取り外します。
ピンセットで中にある綿(レーヨンボール)をすべて取り出します。
インサイドユニット内にある芯(ウィック)が画像のように収まっており、どうもこのような配置では芯にオイルの供給がうまくいかず、オイル切れになりやすいそうです。
新品の Zippo ライターでもこのような配置になっているみたいなので、綿をほぐしてから芯が綿に絡まるようジグザグに配置すれば、オイルを効率よく芯に供給できますので、短期間でのオイル切れの心配がなくなります。
インサイドユニットから芯(ウィック)を取り出したところです。これでインサイドユニットに詰め込まれたものすべてを取り出すことができました。
ちなみに、新品の Zippo ライターに入っている白いわたは綿(めん)ではなくレーヨンが使われているらしく、綿とレーヨンでは吸収性や耐久性に違いがあるそうです。(吸収性はレーヨン、耐久性は綿がいいらしい)
レーヨンボールは Zippo 社から Zippo ジッポー オイルライター 交換用コットン&フェルト という商品が発売されているので購入することが可能ですが、消耗品として考えた場合に値段がやや高いところが難点です。
公式商品以外でちょうどよいレーヨン素材を手に入れるは難しく、劣化などの理由でレーヨンボールを交換することになると、こだわりがなければ安価で売られているコットン綿球を使用することが一番の安上がりになります。
今回のメンテナンス作業では、取り出した古い芯(ウィック)は再利用せず新しい芯に、同じく古いレーヨンボールは再利用せず市販されている新しいコットン綿球に取り替えます。
Zippo ライター インサイドユニット 洗浄
綿棒が入っていたプラスチックケース にインサイドユニットを入れて、インサイドユニット全体を浸すくらいの Zippo オイルを入れて、火気・換気に十分注意してつけ置き洗浄します。
ガラス瓶なら大丈夫かと思いますが、あまっていたプラスチックケースを再利用してるため、念のため雑巾を敷いてその上に Zippo オイルを入れたプラスチックケースを置いています。
通常の Zippo ライターのメンテナンスであれば、軽度な汚れであれば綿棒に Zippo オイルを染み込ませて、汚れているところをふき取る程度でいいかと思います。
今回は長い間放置していたのでインサイドユニットがかなり汚れていることもあって、Zippo オイルを使ったつけ置き洗浄を行いました。
数時間ほどオイルで浸したインサイドユニットを、綿棒を使って隅々まで汚れを落とします。
この後、ライターケースも同じようつけ置き洗浄を行い、綿棒できれいに掃除しました。
Zippo オイルで漬け置き洗浄して、綿棒で隅々まで汚れを落としてきれいになったインサイドユニット(画像左側)とライターケース(画像右側)です。
汚れやススだらけだったライターケースとインサイドユニットですが、オイルによるつけ置き洗浄でピカピカにきれいにすることができました。
しばらく放置して十分乾燥させた後、元通りに組み立てます。
Zippo ライター 芯・綿・フリント 交換とオイル注入
Zippo ジッポ ライター ウィック 芯 替え芯 を購入しました。
せっかくのメンテナンス機会なので古い芯は使わず新しい芯に替えることにしましたが、むかーし購入した未使用の芯を発見したのでこちらを先に使うことにしました。新しく購入した芯は予備用でとっておくことにします。
画像はインサイドユニット内部から芯(ウィック)を差し込んだときの画像です。
いろいろなメンテナンスサイトを見る限りでは、防風ガード(チムニー)上部から新しい芯を差し込み、インサイドユニット内部からピンセットなどで引き込むというやり方が多いようです。(画像は逆方向から芯を差し込んでいる)
芯の高さは防風ガードより少し低い位置にセットするのがベストですが、この後のコットン綿球を詰め込むときに芯の長さを調節します。
芯には銅線が入っていますので、インサイドユニット内部の芯の穴のところで折り曲げておくことで、芯の長さを固定することはできます。
Zippo ライター交換用コットンとして購入した コットン球 12g 直径 10mm です。
Zippo ジッポー オイルライター 交換用コットン&フェルト も販売されていますが、消耗品としては値段が高いので今回は購入を見送っています。
同じ市販品の綿球商品に リーダー コットン球 12g 直径14mm というサイズが一回り大きいコットン綿球があるので、サイズが一回り小さい コットン球
12g 直径 10mm で多くのコットン綿球を詰め込むよりかは、こちらのほうが少ない作業数で交換できるかもしれません。
インサイドユニットにコットン綿球を詰める前にほぐしておきます。画像左側がほぐす前のコットン綿球で、画像右側がほぐしたコットン綿球です。
手でコットン綿球をほぐすことはできますが、なかなかほぐれない場合はラジオペンチなどを使って外側から徐々にほぐしていきます。
インサイドユニット内のチューブ(フリントを入れる筒)側にほぐしたコットン綿球を 2 個分を詰めます。
インサイドユニット内にほぐしたコットン綿球を 2 個分詰め込み、ほぐしたコットン綿球にウィック(芯)を密着させます。
この時、芯の高さを防風ガードより少し低い位置になっているか確認しつつ、芯の長さを調節します。
繰り返しインサイドユニットにほぐしたコットン綿球を 2 個分詰め込み、ほぐしたコットン綿球にウィック(芯)を密着させます。
最後にもう一度インサイドユニット内にほぐしたコットン綿球を 2 個分入れて、芯と芯の間にコットン綿球を挟むようにします。(芯の長さによっては途中で終わるかもしれません)
芯の末端上にほぐしたコットン綿球 2 個分詰めて、芯を完全に隠します。
ここまで使用したコットン綿球(リーダー コットン球 10mm)は計 10個分です。
画像は新しく購入した Zippo オイルライター用フリント 着火石 です。
せっかく購入した新しいフリント(着火石)ですが、こちらもむかし購入したフリントが未使用のまま残っていましたので、まずはそちらから使います。新しく購入したフリントは予備用に取っておきます。
フェルトパッドをセットして、新しいフリント(着火石)をチューブ(インサイドユニット内部にある筒)に 1 個だけ挿入します。
新しいフリントを入れたチューブにフリントスプリングを差し込み、マイナスドライバーやコイン(1円硬貨)などでネジを締めます。
この時きつく締める必要はなく、ドライバーを使わなくても指の腹で押しながら回して軽く最後まで締める程度で十分です。
今回作業したインサイドユニット内部の芯と綿の配置のイメージ図です。
このように配置することで芯に効率よくオイルが行き渡り、オイルがすぐ切れることがなくなります。
Zippo ライター用に用意したオイル缶です。
画像左側が 2015年購入した Zippo ジッポー オイル缶 大缶 355ml で、画像右側がかなり前に購入した Zippo ジッポー オイル缶 小缶 133ml です。
下記の参考サイト先で説明されているオイルの入れ方を参考に、Zippo ライターにオイルを注入します。
- ライター本体のキャップを開け、インサイドユニットを引き抜く
- インサイドユニット底部にある、フェルトパッドを片手の指でめくる
- オイル缶の注入口をマイナスドライバーなどで立ち上げ、インサイドユニット内部にあるコットン(綿)にゆっくり注入する
- オイルがコットンに染み出てきたら注入を止める
- オイルがあふれた場合はティッシュなどで完全に拭き取る
- オイル注入が終わったインサイドユニットをライターケースに戻す
Zippo オイル缶裏側に記載している成分表示です。
画像左側が 2015年購入した Zippo ジッポー オイル缶 大缶 355ml で 「Light Petroleum Distillate (ライター用オイル)」 となっています。
画像右側がかなり前に購入したZippo ジッポー オイル缶 小缶 133ml で 「重質ナフサ」 となっていました。(現在流通している 133ml オイル缶は成分が 「Light Petroleum Distillate (ライター用オイル)」 になっているかと思います)
過去に 「重質ナフサ」 が成分の Zippo オイルがあり、現在流通しているものは 「Light Petroleum Distillate (ライター用オイル)」 となっていますが、その間には 「合成イソパラフィン系炭化水素」 が成分の Zippo オイルがあったそうです。
いずれも Zippo オイルであることは変わりありませんが、新しく購入した 「Light Petroleum Distillate (ライター用オイル)」 は 「重質ナフサ」 に比べて臭いが違う(やや臭い?)感じがしますので、臭いに敏感な人はオイルの成分内容によって好き嫌いが分かれるかもしれません。
今回オイル缶を購入したのは、空になったオイル缶の注入口のキャップはマイナスドライバーで開けられる ことがわかり、別のオイルで空き缶に補充すれば何回も使えるということで再利用目的で購入しました。
Zippo ジッポー ハンディーウォーマー (2011年モデル ZHW-JF) (2015年モデル ZHW-15) 用に購入した ハクキンベンジン カイロ用 があるのですが、この容器の注入口が使いづらく Zippo オイル缶のように少量のオイルを注入するようなことが難しいので、Zippo ライターに ハクキンベンジン カイロ用
を注入すると溢れたりこぼしてしまう可能性があります。
Zippo オイル缶であればオイルの出る量が少ないためこぼれる心配はほぼありませんので、Zippo オイル缶が空になったらライターオイルとしても使える ハクキンベンジン カイロ用 を補充して使う予定です。 → 空になった Zippo オイル缶にハクキンベンジンを詰め替え補充した記事を公開 しました。
2017年8月に ハクキンカイロ専用ベンジンの廃番のご案内が発表 され、在庫限りとなりました。
今後は 2017年9月より、ハクキンカイロ指定の エビスベンジン と NT ベンジン
の 2製品が、ハクキンカイロ専用ベンジンとまったく同一の中身として販売されることになります。
ハクキンカイロ指定の エビスベンジン と NT ベンジン
のラベルには 「ハクキンカイロ指定」 と明記してあるので、購入する際にはこのラベルが目安となります。
Zippo ライター メンテナンス完了
インサイドユニットをライターケースに戻してメンテナンス完了です。
芯(ウィック)の先端をバラして広げることにより、火が太くなり風に対して火が消えにくくするようにできます。いろいろ調節してあげることで、より使いやすい自分好みの Zippo ライターが出来上がります。
Zippo ライターを着火したところです。
無事着火を確認できたところで、Zippo ライターのメンテナンス作業は終了となります。
画像左側にあるのは手持ちの 2002年製造の ドイツ・国境警備隊第9部隊 Zippo ライターで、こちらも一度もメンテナンスしていなかったので同様のメンテナンスを行いました。
手持ちのもう一台の ドイツ・国境警備隊第9部隊 Zippo ライター(画像左側)のメンテナンスが完了して着火確認をしたところです。
Zippo ライターポーチ に収納したところです。
このライターポーチはズボンのベルトに通して使用するので、なくしやすいライターをポケットではなくライターポーチに入れておけば、紛失する確率は減るのかもしれません。
以上で、Zippo ライターのメンテナンス作業は終わりです。
15年以上放置していてもちゃんとメンテナンスすれば問題なく着火することができる、頑丈な製品であることを改めて思いました。
万が一故障しても 無料生涯保証 で修理してもらえますので、愛着のある Zippo ライターもなくさない限り末永く愛用できるとこも安心できます。
そう考えますと一番気をつけなくてはいけないことは、まず紛失しないことになりますので、外出時などポケットに入れて外で頻繁に使用するときなどに、なくさないように管理するというところが一番難しいかもしれませんね。
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- 紛失した時の心のショックや損失を最小限に、外での普段使い用に Zippo ライター クローム バレル仕上げを購入してみました
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- 使い捨てじゃないカイロ、燃料さえあれば何度でも使用できる Zippo ハンディウォーマーを購入しました
- 使い捨てじゃないカイロを複数用意して万全の寒さ対策を!ということで Zippo ハンディウォーマーを追加購入しました
- 空になった Zippo オイル缶にハクキンベンジンを詰め替え補充してみました