Creative X-Fi サウンドカードの PAX Drivers を削除して、SB X-Fi Series Support Pack 4.0 をインストールしてみました
PC に取り付けている古い PCI サウンドカード Creative Sound Blaster X-Fi Fatal1ty(SB0466) のドライバには、長い間非公式ドライバの PAX Drivers を使ってきました。
数年前に PAX Drivers の旧バージョンの削除と新バージョンのインストールをしてからだいぶ時間が経過しており、久しぶりに新バージョンのドライバがないか調べていたところ・・・。
2016年から PAX Drivers の更新が滞っていること、2017年にもう一つの非公式 X-Fi ドライバの新バージョン SB X-Fi Series Support Pack 4.0 が公開されたこと、SB X-Fi Series Support Pack のほうがインストール・アンインストールが簡単で動作が安定してあることがこちらの ブログ 情報にてわかりました。
今回の記事では PAX Drivers をアンインストールした後に、2017年に公開された非公式 X-Fi ドライバ SB X-Fi Series Support Pack 4.0 を Windows 7 64bit Pro 環境の PC にインストールして動作確認してみました。
PAX MASTER PCI XFI Driver Suite アンインストール
SB X-Fi Series Support Pack 4.0 をインストールする前に、下記のブログ情報を参考にして PAX Drivers をアンインストールします。
まずは、PAX Drivers でインストールした Creative ソフトウェア、THX セットアップコンソール、OpenAL をアンインストールします。
アンインストールしたアプリケーションによっては再起動確認画面が表示されますが、ここでは再起動せず続けてアンインストール作業していきます。
PAX Drivers でインストールした非公式サウンドドライバを削除します。削除する方法はいくつかある ようですが、今回は PAX Drivers に含まれている Setup.exe を使用します。
※ ドライバのアンインストールは、インストール時に使用したドライバや同じバージョンを使用したほうが無難と思われますが、違うドライバやバージョンでも一応大丈夫なようです。
今回は PAX MASTER PCI XFI Driver Suite 2015V 1.15 ALL OS Stable Drivers Default Tweak Edition をダウンロード、展開・解凍して Drivers フォルダにある Setup.exe を実行します。
Creative Driver Update Utility が開きますので、「Driver Uninstallation」 を選択して 「Delete all shared Creative audio driver files」 にチェックマークを入れて OK ボタンをクリックします。
非公式ドライバアンインストール完了後、再起動の確認画面が開きます。今回はキャンセルボタンをクリックして、このままアンインストール作業を続けます。
PAX Drivers の不要になった ini ファイルを バッチファイル(bat) でまとめて削除します。
PAX MASTER PCI XFI Driver Suite 2015V 1.15 ALL OS Stable Drivers Default Tweak Edition の delete_pax_tweaks フォルダにある delete_pax_tweaks.bat ファイルを管理者権限で実行します。
※ 古いバージョンの PAX Drivers には delete_pax_tweaks.bat は入っていません。
コマンドプロンプト画面が開き ini ファイルを削除していきます。
ただ、私の環境では delete_pax_tweaks.bat で 一部の ini ファイルを削除することができません。どうも DriverStore\FileRepository フォルダに格納されている ini ファイルだけは、権限によりアクセスが拒否されてしまったようです。
そこで、下記の URL を参考にして ini ファイルが入っている PAX Drivers のフォルダ(wdma_emu.inf_amd64_neutral_be85636bd1f63cf1)にアクセスの許可設定をします。
これによりアクセス許可をしたフォルダ直下に入っているファイルには設定が適用され削除できるようになりましたが、同じ階層にあるフォルダとさらにその中にあるフォルダ・ファイルにはアクセス許可設定が適用されません。そのため、delete_pax_tweaks.bat で Common フォルダに入っていた ini ファイルを削除することができませんでした。
最終的に wdma_emu.inf_amd64_neutral_be85636bd1f63cf1 フォルダとその中にあるすべてのフォルダに対してアクセス許可設定を行うことで、delete_pax_tweaks.bat で ini ファイルを削除させました。
おそらくその下にある Common フォルダだけ追加でアクセス許可を設定すればよかったと思いますが、この時点では原因がよく分かっていなかったため、中にあるフォルダすべてにまとめてアクセス許可を設定しています。
delete_pax_tweaks.bat を実行してすべて 「~ .ini ファイルが見つかりませんでした」 というメッセージになれば ini ファイルの削除は完了です。
また、このフォルダ(wdma_emu.inf_amd64_neutral_be85636bd1f63cf1)には古い非公式サウンドドライバしか入っていませんでしたので、この後手動でフォルダごと削除しています。削除する際に、最下層にあるファイル・フォルダまでアクセス権限が設定されていないと、手動で削除することはできないかと思います。
この辺でいったん PC を再起動します。
不要になった Creative フォルダを削除します。上記の作業で一通りドライバやソフトウェアをアンインストールして PC を再起動したためか、ほとんどの非公式サウンドドライバ関連のフォルダは削除されていたようです。
検索して残った Creative フォルダを手動で削除します。
Widnows のシステムフォルダ(C:\Windows フォルダ)以下に、非公式サウンドドライバのファイルが残ってしまいますが、対象となるファイルが多く手間がかかりますので、特に問題がなければこちらはそのまま放置します。
SB X-Fi Series Support Pack 4.0 をインストールして一通り設定が終わった後に調べてわかったことなのですが、DriverStore Explorer というフリーソフトを使うことで DriverStore\FileRepository フォルダ以下にあるドライバを簡単に削除できることがわかりました。
画像の wdma_emu_inf (Creative、Driver Version 6.0.230.11、Driver Date 2015/12/19、Size 27MB) が今回インストールした SB X-Fi Series Support Pack 4.0 と思われます。
このソフトを使えば上記のアクセス権限の設定を行わなくても、DriverStore\FileRepository フォルダに残った PAX Drivers を簡単に削除できそうです。
ちなみに、PAX Drivers の残骸(画像にある PAX Awesome Sound Quality By Robert McClelland)が残っていましたので、DriverStore Explorer を使って削除しました。
SB X-Fi Series Support Pack 4.0 インストール
SB X-Fi Series Support Pack 4.0 をダウンロードしてサウンドドライバ・ソフトウェアをインストールします。
ダウンロードした SB X-Fi Series Support Pack 4.0 を展開・解凍して Setup.exe を実行します。
SB X-Fi Series Support Pack 4.0 のセットアップオプション画面です。
先のセットアップオプション画面で 「カスタムインストレーション」 を選択するとコンポーネントの選択画面に切り替わり、インストールするアプリケーションを選択できます。
今回は DDL ライセンス アクティベーション以外にすべてチェックマークを入れてインストールしてみます。
SB X-Fi Series Support Pack 4.0 の便利なところとして、PAX Drivers ではバラバラにインストールされていた各ソフトウェアが、この画面で一括インストール・アンインストールの管理ができるところです。
スピーカーコンフィグレーション画面です。この設定はあとで変更できますので、次へボタンをクリックします。
初期モード選択画面です。こちらも後で設定を変更できますので、次へボタンをクリックして進めます。
SB X-Fi Series Support Pack 4.0 インストール中にデバイス ソフトウェアインストール確認画面が表示されますので、インストールボタンをクリックします。
インストールが終われば再起動確認画面が表示されますので PC を再起動します。PC 再起動後サウンドカードにスピーカーなどを接続して音が再生されれば SB X-Fi Series Support Pack 4.0 のインストールは無事完了です。
SB X-Fi Series Support Pack 4.0 動作確認
SB X-Fi Series Support Pack 4.0 インストール後の Creative ボリュームパネルから起動したエンターテインメントモード(Creative コンソールランチャ)画面です。この画面や Creative オーディオコンソール画面で音量や各種好みのモードに設定します。
なお、Windows 8 以上の OS では設定した内容が保存されないバグと対処方法が SB X-Fi Series Support Pack 4.0 の Release Notes: に記載されています。
詳しい内容は 気まぐれ自作 er 日記 さんのところで解説されています。どうやら Windows 8 以降の OS では仕様上この問題は解決できそうにないようです。
他に見つけた音量設定を保存する方法として スリープを使う、レジストリエディタで CTxfiReg.exe を登録する、各モード(ゲーム、エンターテインメント、オーディオクリエイション)で設定変更・保存する があるようです。
私の PC 環境では念のため 各モード(ゲーム、エンターテインメント、オーディオクリエイション)で設定変更・保存する 方法をやってみました。
Windows 7 では関係ないかと思っていたのですが、この後 Creative ボリュームパネルのモードスイッチから違うモードに変更して戻した際に音量・設定が初期化されてしまったので、モード変更時は注意したほうがいいかもしれません。(うまく設定が保存されていなかった可能性もありますが)
SB X-Fi Series Support Pack 4.0 インストール後、スタートアップに登録されていたプログラム一覧です。詳細については下記の参考サイトからどうぞ。UpdReg.exe についてはよくわかりませんでした。
SB X-Fi Series Support Pack 4.0 のリモートコントロールシステムをアンインストール、PC を再起動してみたところ VolPanlu.exe が停止してしまいました。
どうも、リモートコントロールシステムをアンインストールした時にスタートアップに登録されていた Module Loader(DLL Module Loader) の DLLML.exe が削除・起動されなかったためのようです。リモートコントロールシステムを再インストールしたところ VolPanlu.exe のエラーが出なくなりました。
以上で SB X-Fi Series Support Pack 4.0 のインストールと動作確認が完了です。とくに凝った使い方や設定をしているわけでもなく、ノイズがなく音がきちんと再生されて、ボリュームやアプリケーションで設定したモードが稼働しているようなので、特に不満は感じませんでした。
PAX Drivers ではとにかくアンインストールとファイルの残骸削除が面倒だったので、そこから解放されたメリットのほうが非常に大きいです。
いままでお世話になった PAX Drivers ですが今後更新する可能性はなさそうなので、今使っているサウンドカードが壊れない限り、非公式ドライバ SB X-Fi Series Support Pack ドライバを使い続けていくことになりそうです。
Windows 10 用 X-Fi(PCI) ドライバー情報
Windows 10 バージョン 1903 に対応した Sound Blaster X-Fi 20K1 βドライバ が 2019年5月にリリースされていたようです。
- Creative X-Fi サウンドカードの PAX Drivers を削除して、SB X-Fi Series Support Pack 4.0 をインストールしてみました(現在開いているページ)
- サウンドカードで光デジタル・同軸デジタルケーブルを使って音声の入出力を設定した時のメモ
- 非公式サウンドドライバ(PAX Drivers)を可能な限り削除するために Driver Fusion をインストールしました
- 非公式サウンドドライバ(PAX Drivers)のアンインストール作業メモ
- Driver Fusion を使って非公式サウンドドライバ(PAX Drivers)を削除してみました
- PAX MASTER PCI XFI Driver Suite 2014V 1.15 (PAX Drivers) をインストールしてみました
- Creative ソフトウェア オートアップデート アンインストールメモ
- Creative Sound Blaster X-Fi(PCI) エンターテインメントモード 設定メモ
- Creative Sound Blaster X-Fi(PCI) Creative オーディオコントロールパネル 設定確認メモ
- Creative Sound Blaster X-Fi コントロールパネル サウンド設定メモ
- Windows Update から各種デバイスドライバ、ファームウェアのインストールメモ
- パーツ流用 サウンドカード Creative Sound Blaster X-Fi Fatal1ty PCI Card (SB0466)
- 周辺機器選定 PCスピーカー Logicool Stereo Speakers Z120
- 古い PCI サウンドカードから発生した爆音ノイズを解決した時のメモ
- 特定の PC ゲームで起きるサウンドノイズ、音声早送りを解決する方法
調べた範囲内ではWindows 10 April 2018 Updateはいろいろ問題が多発している感じです。
(ttps://www.softantenna.com/wp/category/windows/)「Windows 10 April 2018 Updateで発生するマイクやサウンド、マウスなど各種問題の解決方法」という項目もあるのでこれらと一緒に修正パッチが出ないかと期待はするのですけど、既にCreative社がサポートを打ち切ったカードのエラーまで修正してくれるか微妙です。(それより重大なバグの方にリソースを割くだけになるかもしれない)上記の「 大型アップデート前にはサウンドドライバはあらかじめ完全にアンインストールしてアップデート後にドライバをインストールしてみる、OS 再インストール後や最新の状態にアップデートしてからドライバをインストールする、」はまだ試していない方法なのでやってみる価値はありそうです。それでもダメならこれ以上のアップデートは拒否し続けるというのも手かもしれませんね。