4年間まったく手入れをしなかったテンキーレスゲーミングキーボードを徹底的にクリーニング&メンテナンスしてみました
普段、PC での文字入力や PC ゲームの操作などで 2013年に購入した ダーマポイント タクティカルキーボード テンキーレスタイプ DRTCKB91UP2 を愛用していますが、ほとんど掃除することがなくそのまま使っていたため、表面だけでなく手の届かない内部もかなり汚れたままの状態で放置していました。
このキーボードの開発者が別会社に移り、ほぼ同じ仕様・形で復活した ビット・トレード・ワン ゲーミングキーボード テンキーレスモデル BFKB92UP2 があるので、こちらに乗り換えようと考えましたが、汚れている部分以外はまだまだ問題なく使えるので、ネット情報をもとに思い切って分解・メンテナンスしてみることにしました。
ゲーミングキーボード(テンキーレス) メンテナンス道具
以下、ダーマポイント タクティカルキーボード テンキーレスタイプ DRTCKB91UP2 をメンテナンスするために使用した道具一式です。
キーボードのキートップを簡単に取り外せるようにするため、以前どこかで購入した キートップ引き抜き工具(メーカー不明)を使います。
キーボードのキートップの数は非常に多く(テンキーレスで 92個、フルキーボードなら+17個の 109個)、このような引き抜き工具があるだけでも作業が楽になりますので、キーボードをメンテナンスする上では必ず常備しておきたいアイテムです。
手持ちの キートップ引き抜き工具 を何回か使用したことがあり特に問題なく使ってきましたが、この手の商品はプラスチックでできていますので、個体差や使い方によっては簡単に折れてしまうようです。また、キートップをプラスチックのツメでつかんで引き抜くため、引き抜く際にキズがついてしまう可能性があります。
アイネックス キートップ引抜工具 TL-012A や テクノベインズ キートップ引き抜き工具 KTPA-PLUCKER-2 といったプラスチック製がネット上で購入できますが、FILCO Keypuller キーボードメンテナンス用キーキャップ引き抜き工具 FKP01 ならプラスチック引き抜き工具の問題点を解決しており、価格もワンコインで購入できますので、キーボードをメンテナンスをするならこちらの商品がいいのかもしれません。
キーボードのキートップやハウジングフレームに付着したホコリや汚れ取りには 無水エタノール と キムワイプ を使ってきれいに掃除します。
すき間が狭い個所には綿棒やつまようじを使用します。
スタビライザー(スペースキーやエンターキー、シフトキーなどの裏面に装着されている金属のワイヤー)に付着している古くなったグリスやキートップに付着しているグリスを落とすために エレクトロニッククリーナー を使用します。プラスチックにも使えるのでケミカルスプレーとして安心して使用できます。
こちらの情報 によれば クイックドライクリーナー も中身は一緒で容量が多く値段も安いので、たくさん使うならこちらのほうがいいかもしれません。
キートップの表面とキーボードのフレームには アーマオール を使って、タイピングでよく触るプラスチック部分を保護します。キートップの数だけ(今回は全部で 92個)処理するので地味でかなり大変な作業になります。
キーボードのハウジングフレーム、キースライダー(プランジャー)側面、スタビライザー、キートップ裏側には ドライファストルブ を使用します。
アーマオールでの塗布とふき取りがやりにくい場所、タイピングするときには見えない場所には ドライファストルブ を使います。
キートップ裏側(92個)とキースライダー(プランジャー 92個)1個ずつ吹きかけるので面倒な作業の上、ハウジングフレームにも使うのでかなりの量のスプレーを消費します。
キーボードのハウジングフレーム内にたまったゴミ・ホコリをかきだすため、みぞスッキリサッシブラシ を購入しました。
先が柔らかいブラシではこびりついた汚れをなかなか落とすことができないため、毛先が固いこのブラシを選んでいます。備え付けのスクレーパーがありますので、ブラシで落とせない頑固な汚れはこれで取り除くことができます。
ゲーミングキーボード(テンキーレス) キートップ・スタビライザーのクリーニング・メンテナンス
キートップのスタビライザーに付着している古いグリス+汚れを エレクトロニッククリーナー(クイックドライクリーナー) を使って洗浄します。
キートップ裏側のスタビライザーが取り付けてあったすき間には、エレクトロニッククリーナー(クイックドライクリーナー) を吹きかけた後、綿棒を使って残ったグリスや汚れをふき取ります。
スタビライザーとキートップ裏側の古いグリスや汚れを除去した後、グリスの代わり ドライファストルブ を使ってまんべんなく吹きかけます。
キートップ表面の汚れを 無水エタノール と キムワイプ で落として、アーマオール で表面処理をしてきれいに仕上げます。キートップの個数だけこの作業をやったので、面倒な上かなり大変でした。
キートップ裏側にも ドライファストルブ を吹きかけてみました。なお、キートップの軸穴にはドライファストルブを使っていません。スタビライザーなしキートップ裏側の処理は、ホコリを寄せ付けないようになるのかな~?程度の思い付きでやっていますので、あんまり効果はないかもしれません。
ゲーミングキーボード(テンキーレス) キースライダーのメンテナンス
キースライダー(プランジャー 92個分)の側面に ドライファストルブ を吹きかけます。ハウジングフレームに触れる面なのでタイピング時の滑りをよくします。ただ、もともと快適にタイピングできたので、そんなに効果がないかもしれません。あとでハウジングフレーム側にも ドライファストルブ を使用します。
ゲーミングキーボード(テンキーレス) ハウジングフレームのクリーニング・メンテナンス
ハウジングフレームのすき間には みぞスッキリサッシブラシ を使ってきれいに掃除します。ブラシの毛先が固いのでほとんどのゴミやホコリはこれで根こそぎ取り除けるかと思います。
特に隅っこは綿棒さえ入らないところがあるので、こういった場所は先が長い固いブラシがあると便利です。
ハウジングフレームにこびりついている汚れは みぞスッキリサッシブラシ のスクレーパーを使えば楽に削り取ることができると思います。ただ、画像のようにすき間が入らない箇所がありますので、その場合は向きを変えて使用することになります。
ここまで取り除けなかったゴミやホコリは 無水エタノール を染み込ませた 綿棒 や つまようじ
を使って徹底的にクリーニングします。
ハウジングフレームのスタビライザー固定穴には古いグリスが残っているので、無水エタノール を染み込ませた キムワイプ を つまようじ を使って奥に押し込み、グリスをふき取ります。
きれいになったハウジングフレームのフレーム部分には アーマオール で処理して、キートップ下の溝やキースライダー(プランジャー)接触部分、スタビライザー固定穴には ドライファストルブ をまんべんなく吹きかけます。
ハウジングフレームのスタビライザー固定穴以外は アーマオール で処理できればいいのですが、凹凸部分が非常に多いため、塗布→ふき取るという作業がかなり大変になります。そのため ドライファストルブ で一気に吹きかけて処理を済ませています。
ゲーミングキーボード(テンキーレス) クリーニング・メンテナンス完了、元に戻す作業
分解した手順とは逆にハウジングフレーム、キースライダー(プランジャー)、ラバードーム、メンブレンシート、鉄板、フィルムケーブルを順番に取り付けてキーボードを組み立てます。
ラバードームとメンブレンシートにはそこそこホコリが付着していましたので、組み立てる前に柔らかいブラシなどで軽く掃除しておきます。
キートップをスライダー(プランジャー)に装着して無事キー入力の動作確認が取れれば、ダーマポイント タクティカルキーボード テンキーレスタイプ DRTCKB91UP2 のクリーニング・メンテナンスは完了です。
さすがに長年触り続けた WASD キーは文字が薄れてしまい、キー表面も他のキーと比べて若干削れたような状態となっていますが、アーマオール で処理したおかげかキーボード全体が新品に近いような輝きに戻すことができました。
ハウジングフレームとキースライダー(プランジャー)に ドライファストルブ を吹きかけてありますが、劇的にキータッチがよくなったような感じはしませんでした。きちんと比較したわけではないのですが、もしかしたら改善しているのかもしれませんけど、以前と変わらぬキータッチのように思います。
ゲーミングキーボード(テンキーレス) ゴム足の修復
無事メンテナンスが完了した ダーマポイント タクティカルキーボード テンキーレスタイプ DRTCKB91UP2 ですが、底面に貼り付けてあったゴム足がだいぶ前に取れてしまい、手持ちの両面テープで接着していたのですが、キーボードを引きずると簡単に剥がれてしまうことがありました。
今回のキーボードメンテナンスを機会にちゃんとゴム足を接着させようとして ニトムズ 超強力両面テープ(薄手) プラスチック用 15mm×10m T4550 を購入してみました。
キーボードとゴム足の接着面を 無水エタノール を染み込ませた キムワイプ できれいにしてから、ニトムズ 超強力両面テープ(薄手) プラスチック用 15mm×10m T4550 をゴム足に貼り付けてカット。
ゴム足に貼り付けた両面テープのはくり紙をはがして、ゴム足にもう一度同じように両面テープ接着させて二重に貼り付けたら、キーボード底面に接着させます。
両面テープ本来の接着力を得られるまで 24時間かかるのでそれまで余計な力がかからないよう放置させます。
24時間後、以前使用していた両面テープより明らかにゴム足を接着することができましたが、ゴム用ではないプラスチック用の両面テープということもあってか、指の爪でひっかくと簡単にはがれてしまいました。
ゴム足を一時的に接着させるのであれば十分かと思いますが、剥がれないように完全に接着させるにはこの両面テープでは厳しいかと思います。
次にキーボードのゴム足接着用に購入したのが セメダイン プラスチック・合成ゴム用強力接着剤 UT110 AR-530 P20ml です。
ゴム足の接着面を 無水エタノール と キムワイプ でキレイにして、セメダイン プラスチック・合成ゴム用強力接着剤 UT110 を付属のヘラで薄く塗り広げます。すぐに貼り合わせず、5分(夏)~10分(冬)ほど放置します。
セメダイン プラスチック・合成ゴム用強力接着剤 UT110 を塗ってから 5分(夏)~10分(冬)後に接着面を貼り合わせます。塗りすぎた接着剤ははみ出るので、付属のヘラを使って余分な接着剤をふき取ります。
ゴム足が完全に接着するまで、キーボードのゴム足を地面側に向けて 24時間(23度)以上置いて放置します。完全に接着するまでズレやすいので注意します。
24時間後、ゴム足が完全に接着したら修復完了です。先ほど使用した両面テープと違いはがれる心配はなくなりました。プラスチックにゴム足を完璧に接着させたい場合は セメダイン プラスチック・合成ゴム用強力接着剤 UT110 はおすすめです。