トップフロー型 CPU クーラー グランド鎌クロスから、サイドフロー型 CPU クーラー REEVEN OURANOS(RC-1401)に換装しました
長年、CPU クーラーにはサイズのグランド鎌クロス リビジョンB SCKC-2100 を使ってきました。冷却能力に不満はなかったのですが、非常に大きい CPU クーラーのため PC ケースに取り付けたリアファンとの隙間はほとんどありません。そのため、リアファンを着脱したい場合かなり大変な作業になり、効率よくメンテナンスすることができません。
また、マザーボード上を覆うくらいの大きさもあって、PC ケースにマザーボードを取り付けたままだと CPU 周辺のマザーボードの状態がほとんど見えなくなってしまいます。そのため、PC ケースを横に倒してネジなどの小さいものが落ちてしまった場合は、見つけるのが困難になります。
さらに、CPU クーラーには GELID の PWM 12cm ファン+アイネックス ファンガードを取り付けていたため風量がかなり落ちる構成にしていました。トップフロー型のグランド鎌クロスですが背が高いため、風量が落ちたファンではマザーボードまで風が届いておらず、CPU 周辺の VRM 冷却はほとんどできていなかった可能性があります。
以上のように、非常に大きい CPU クーラーゆえにメンテナンス時においてはかえってそれが邪魔になってしまうことがあり、トップフロー型本来のメリットである CPU 周辺を冷却するということができていませんでした。
それに長い間熱伝導グリスを塗りなおしていないので、その辺の見直しも含めて新しい CPU クーラーに換装しようかと思いいろいろ探したところ、ちょうどよく REEVEN のサイドフロー型 CPU クーラー OURANOS RC-1401 が処分特価で売られているのを発見!下調べをして特に問題がなさそうでしたので購入しました。
今回の記事では長い間お世話になったトップフロー型のグランド鎌クロス リビジョンB SCKC-2100 を引退させて、サイドフロー型の REEVEN OURANOS RC-1401 に換装してみました。運よくかなり安く CPU クーラーを手に入れることができましたので、ついでに熱伝導グリスと別売り 14cm PWM ファンもまとめて購入して換装しました。
サイドフロー CPU クーラー REEVEN OURANOS RC-1401 購入
2台のマザーボード ASUS P8Z68-V PRO/GEN3 と ASUS P8Z68-V LE (CPU は Intel Core i5 3570)用に購入した REEVEN サイドフロー型 CPU クーラー OURANOS RC-1401 です。
運よく特価品(1台 2,500円)で売られていたので 2台分購入しました。
いままで使ってきたサイズのトップフロー型グランド鎌クロス リビジョンB SCKC-2100 は今回の CPU クーラー換装作業で引退となります。
140mm 口径 PWM ファン Phanteks PH-F140HP 購入
REEVEN サイドフロー型 CPU クーラー OURANOS RC-1401 には付属の PWM ファンが 1基付属していますが、同じ大きさの 120mm口径ネジピッチの 140mm口径 PWM ファンの Phanteks の PH-F140HP レッドがネットで処分価格(1基 980円)で売られているのを偶然見つけたの、こちらのファンを購入して使うことにしました。
5年保証のあるファンですが、かなり前に発売されたもので製造年月日を見ると 2013年となっていたので、ちょっと不安な点が残っています。
高性能熱伝導グリス Thermal Grizzly Kryonaut 1g 購入
CPU クーラー換装を機会に CPU グリスも新しいものを使ってみることにしました。以前は アイネックス シルバーグリス Arctic Silver 5 AS-05 を使っていましたが、今回当初の予算より CPU クーラーを安く手に入れることができましたので、Thermal Grizzly Kryonaut 1g TG-K-001-RS | 親和産業 を購入して使ってみることにしました。
グリス容量 1g はさすがに少ないのかなと思っていましたが、CPU クーラー換装作業(2台分)の際に CPU ヒートスプレッダと CPU クーラーの両面に塗布しても、注射器の押し子部分があと半分くらい?押し込める状態でした。適切なグリス量を塗布すれば、1g でも 4・5 回ぐらい使えそうな感じがします。
Thermal Grizzly Kryonaut については、容量別に今回購入した Thermal Grizzly Kryonaut 1g TG-K-001-RS のほか、1.5ml (5.55g)(TG-K-015-R)、3ml (11.1g)(TG-K-030-R)、10ml (37g)(TG-K-100-R) があり、代理店は親和産業となっています。
また、Thermal Grizzly Kryonaut 1g GS-08 と Thermal Grizzly Kryonaut 1.5ml (5.55g) GS-08L がありますが、こちらは代理店がアイネックスとなっています。
REEVEN OURANOS RC-1401 に Phanteks PH-F140HP 装着テスト
REEVEN サイドフロー型 CPU クーラー OURANOS RC-1401 に取り付けるファンは付属のファンクリップを使います。
今回初めてのサイドフロー型の CPU クーラーのファンクリップを使うため、どのような手順でファンを取り付けるのか事前に確認してみます。装着するファンは Phanteks PH-F140HP です。
なお、REEVEN サイドフロー型 CPU クーラー OURANOS RC-1401 をマザーボードに固定するときに、ファンの取り付け位置の真下にネジを締める 必要があるため、必然的にファンクリップを使ったファンの装着はこのネジを締めた後になります。
そのため、あらかじめ CPU クーラーにファンを装着した状態では、マザーボードに CPU クーラーを固定することができないようになっています。
Phanteks PH-F140HP ファンは 4つのネジ穴に防振用と思われる丸い輪ゴムがあるので、このゴムをヒートシンクに接触するような形で、ファンをギリギリまで低い位置で固定するとなると、画像のところまでが限界となります。
ただ、ファンの真下にある CPU クーラーのマウントバー固定用ネジがほぼ接触する可能性が高い位置 のため、ファンをネジに接触しないようにするとなると ファンを 1・2段高い位置に配置 することになります。
Phanteks PH-F140HP ファンにファンクリップを取り付けて REEVEN サイドフロー型 CPU クーラー OURANOS RC-1401 のヒートシンク部分に固定してみます。
取り付け方法はすでに メーカー公式動画 が公開されているので、その通りに行います。
- ① ファンクリップのワイヤー中央出っ張り部分を指で押し下げながら
- ② ワイヤー中央出っ張りとワイヤー末端の中間にある斜めになっているワイヤーを指で押し下げながら
- ③ CPU クーラーのヒートシンク側にある溝にワイヤーを押し込んで引っかける
- 片側のワイヤーも同じように押し下げてワイヤーをヒートシンク溝に押し込んで引っかける
ファングリップのワイヤーを外すには、ヒートシンク溝に引っ掛けてあるワイヤーを外す必要があるので、ワイヤーの ① と ② を押し下げた状態で、そのままワイヤーを指で外側に押し出すようにすれば簡単に外れます。
REEVEN サイドフロー型 CPU クーラー OURANOS RC-1401 にファンクリップを使って Phanteks PH-F140HP ファンを取り付けたところです。
ファンのネジ穴にある黒い輪ゴムを、ヒートヒンクに接触するギリギリな位置で固定しましたが、ファンの真下にある CPU クーラーのマウントバー固定用ネジがほぼ接触する可能性が高い位置 となってるため、ファンをネジを接触しないようにするとなると ファンの取り付け位置をもう 1・2段ほど高さ調節をして固定 することになります。
REEVEN OURANOS RC-1401 マウントネジと Phanteks PH-F140HP との干渉チェック
REEVEN サイドフロー型 CPU クーラー OURANOS RC-1401 付属品をマザーボードなしで仮組みしたところです。
CPU クーラーを固定するマウントバー(REVEEN が刻印された金属バー) を固定するネジのネジ溝が途中でなくなっているため、ネジを締めすぎるといった心配はないようにできているようです。(画像はネジが回らなくなるまで締めたところ)
ただ、そのぶん締めれなかったネジの長さの分だけ、上に飛び出る状態で残ってしまいます。このネジがファンと接触してしまうため、ファンを下側に設置して固定できない原因となっています。
先ほど取り付けた Phanteks PH-F140HP と REEVEN OURANOS RC-1401 にマウントバーとネジをセットしてみたところです。
この状態ではファンとネジのすき間はギリギリあるかないかといったように見えますが、この後 CPU クーラーをマザーボードに固定して、ファンを画像とほぼ同じ高さで CPU クーラーに装着して固定してみたところ、ファンとネジが若干接触する形になってしまいました。
ネジの出っ張りがあるためファンにネジを接触させないようにすると、この REEVEN サイドフロー型 CPU クーラー OURANOS RC-1401 では、ファンの取り付け位置はあまり下げられないようになっています。
マザーボード ASUS P8Z68-V PRO/GEN3 に REEVEN OURANOS RC-1401 装着と干渉チェック
REEVEN サイドフロー型 CPU クーラー OURANOS RC-1401 を ASUS P8Z68-V PRO/GEN3 に取り付けます。
マザーボード背面に Intel 用バックプレート+付属シリコンワッシャー+付属バックプレートネジを取り付けます。コンデンサの足に干渉しないかどうかかなりギリギリの配置で気になりましたが、この後無事起動できたので一応大丈夫そうです。
ASUS P8Z68-V PRO/GEN3 の CPU 周辺部分に REEVEN サイドフロー型 CPU クーラー OURANOS RC-1401 付属マウントブラケット+付属スペーサーを取り付けて、バックプレートネジ頭に付属レンチを使って付属ナットを締めたところです。
取り付けた CPU クーラーのマウントブラケット、VRM ヒートシンク(青いヒートシンク)と DDR3 メモリとのクリアランスです。VRM ヒートシンク側のマウントブラケットとのクリアランスはほぼないように見えますが、ギリギリ干渉しているかどうかといった状態でした。
CPU のヒートスプレッダ(Intel Core i5 3570)と REEVEN サイドフロー型 CPU クーラー OURANOS RC-1401 に Thermal Grizzly Kryonaut 1g TG-K-001-RS 塗布して、CPU クーラーを装着してグリスを十分圧着させます。
CPU クーラーにマウントバーを取り付け、マウントバー左右のネジ(2か所)を締めて固定したところです。
こちらは VRM ヒートシンク側 CPU クーラーのマウントバーネジを締めたところです。
Phanteks PH-F140HP ファンにファンクリップを装着して、REEVEN サイドフロー型 CPU クーラー OURANOS RC-1401 に取り付けます。マザーボードを PC ケース内に固定したままだと、天板側 CPU クーラーのヒートシンク側面が見えづらいため、手探りでファンクリップを使ってファンを固定することになります。
ファンは DDR3 メモリ上部に覆いかぶさる形ではなく手前に位置します。クリアランスは確保されているので、干渉する心配はありません。
REEVEN サイドフロー型 CPU クーラー OURANOS RC-1401 固定用マウントバーネジ と Phanteks PH-F140HP ファンを接触しない程度の位置で固定すると画像のような取り付けになります。CPU クーラーのヒートシンク部分よりややファン上部が出っ張る形になります。
REEVEN サイドフロー型 CPU クーラー OURANOS RC-1401 とリアファンとの空間です。
トップフロー型のグランド鎌クロスだとこの空間がほとんどなかったのですが、CPU クーラーをサイドフロー型に変更したことにより VRM ヒートシンク上がすっきりして十分な空間を確保することができました。
以前はリアファンの着脱が非常に大変だったり、CPU 周辺の状況がほとんど見えずわかりにくかったのですが、サイドフロー型に変更したことで非常にすっきりしてメンテナンスしやすい状態に確保することができました。
ASUS P8Z68-V PRO/GEN3 最上段にある PCI Express スロットに装着された Intel Gigabit CT Desktop Adapter EXPI9301CT と、REEVEN サイドフロー型 CPU クーラー OURANOS RC-1401 とのクリアランスです。
グランド鎌クロスではギリギリの状態でしたが、REEVEN サイドフロー型 CPU クーラー OURANOS RC-1401 ではだいぶ余裕がある状態になりました。
ただ、ファンを固定しているファンクリップが、CPU クーラーのヒートシンクから大きく出っ張っているため、カード長があるものだと接触する危険性があります。ビデオカードやバックプレートがあるものだとわずかに干渉する可能性があるため、どうしてもそういったものを取り付けたい場合は、万が一に備えて絶縁対策をやったほうがいいかもしれません。
マザーボード ASUS P8Z68-V LE に REEVEN OURANOS RC-1401 装着と干渉チェック
同じようにもう一台にマザーボード ASUS P8Z68-V LE にも REEVEN サイドフロー型 CPU クーラー OURANOS RC-1401 を取り付けます。
ASUS P8Z68-V LE CPU 周辺部分に REEVEN サイドフロー型 CPU クーラー OURANOS RC-1401 付属マウントブラケット+付属スペーサーを取り付けて、バックプレートネジ頭に付属レンチを使って付属ナットを締めたところです。
取り付けた CPU クーラーのマウントブラケット、VRM ヒートシンク(青いヒートシンク)と DDR3 メモリとのクリアランスは画像の通りです。こちらは ASUS P8Z68-V PRO/GEN3 と違い VRM ヒートシンクは 1個しかありません。VRM ヒートシンクとマウントブラケットとのクリアランスはほぼないように見えますが、ギリギリ干渉しているかどうかといった状態です。
マウントブラケットと DDR3 メモリとのクリアランスですが、ASUS P8Z68-V PRO/GEN3 と違い、間隔が狭くなっています。
マザーボードの ASUS P8Z68-V LE は ASUS P8Z68-V PRO/GEN3 と比べてやや小さいサイズとなっているため、パーツ配置の間隔が狭くなっているものと思われます。(ASUS P8Z68-V PRO/GEN3 PC ケース固定用ネジ穴 9個に対して、ASUS P8Z68-V LE PC ケース固定用ネジ穴 6個)
REEVEN サイドフロー型 CPU クーラー OURANOS RC-1401 にファンクリップを装着した Phanteks PH-F140HP ファンを取り付けたところです。
ファンと DDR3 メモリとのクリアランスはギリギリです。ヒートシンク付メモリだとおそらく干渉するかもしれませんので、その時はファンの取り付け位置を上方向にずらす必要がありそうです。
ただ、あまりに高い位置にファンを固定すると、PC ケースのサイドパネルにファンが干渉する可能性があるので、巨大ヒートシンク付メモリだと干渉問題が解決できないと思います。その時は 14cm から 12cm ファンに変更するしかないかもしれません。
ASUS P8Z68-V PRO/GEN3 の時と同様、REEVEN サイドフロー型 CPU クーラー OURANOS RC-1401 固定用マウントバーネジ と Phanteks PH-F140HP ファンを接触しない程度の位置で固定すると画像のような取り付けになります。CPU クーラーのヒートシンク部分よりややファン上部が出っ張る形になります。
画像左側は REEVEN サイドフロー型 CPU クーラー OURANOS RC-1401 とリアファンとの空間です。
トップフロー型のグランド鎌クロスだとこの空間がほとんどなかったのですが、CPU クーラーをサイドフロー型に変更したことにより VRM ヒートシンク上がすっきりして十分な空間を確保することができました。
以前はリアファンの着脱が非常に大変だったり、CPU 周辺の状況がほとんど見えずわかりにくかったのですが、サイドフロー型に変更したことで非常にすっきりしてメンテナンスしやすくなりました。ただ、ASUS P8Z68-V PRO/GEN3 と比べると VRM ヒートシンク上の空間はやや狭くなっています。
ASUS P8Z68-V LE 最上段にある PCI Express スロットに装着された Intel Gigabit CT Desktop Adapter EXPI9301CT と、REEVEN サイドフロー型 CPU クーラー OURANOS RC-1401 とのクリアランスです。
グランド鎌クロスではギリギリの状態でしたが、REEVEN サイドフロー型 CPU クーラー OURANOS RC-1401 ではだいぶ余裕がある状態になりました。
こちらも同様に、ファンを固定しているファンクリップが、CPU クーラーのヒートシンクから大きく出っ張っているため、カード長があるものだと接触する危険性があります。ビデオカードやバックプレートがあるものだとわずかに干渉する可能性があるため、どうしてもそういったものを取り付けたい場合は、万が一に備えて絶縁対策をやったほうがいいでしょう。
今回、手持ちのマザーボード ASUS P8Z68-V PRO/GEN3、ASUS P8Z68-V LE に REEVEN サイドフロー型 CPU クーラー OURANOS RC-1401 を換装してみましたが、干渉することなくすんなりと取り付けることができました。
気を付ける点としては ASUS P8Z68-V LE のような PC ケースへの固定ネジ穴の数が少ないマザーボード(ASUS P8Z68-V LE のネジ穴は 6個) の場合、メモリと CPU クーラーに装着したファン(140mm口径、ネジピッチ120mm)とのクリアランスがややシビアです。
REEVEN サイドフロー型 CPU クーラー OURANOS RC-1401 のファンの取り付け位置はファングリップで微調整できますが、ミドルタワー PC ケースだとファンを高い位置に固定できない(PC ケースのサイドパネルが閉まらない)可能性があります。それを踏まえると ASUS P8Z68-V LE のようなマザーボードとヒートシンク付の背の高いメモリを使う場合は注意が必要です。
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