4Gamer.net が公開している CPU 脆弱性チェックツールを Windows 7 64bit で動かしてみました
2018年1月に 4Gamer.net で CPU 脆弱性チェックツールが公開 されていましたが、時間の都合で他 OS との互換性を確保できなかったということで Windows 10 用として公開されていました。
詳しいことはわかりませんが、調べてみると Windows PowerShell 用モジュールを使って CPU 脆弱性の対策状況をチェックするのですが、これをバッチファイルで自動化させたのが 4Gamer.net で公開した CPU 脆弱性チェックツールみたいです。
私の使っている Windows 7 64bit では動作しないだろうと思い、CPU 脆弱性チェックツールは公開時から今まで使用しておらず、Windows Update で OS を最新状態に更新・維持することで CPU 脆弱性の緩和策を済ませていました。
半年が経過した今でも私が使っている数世代前の CPU(Ivy Bridge)、マザーボード(Sandy Bridge)の対策ファームウェアは公開されておらず、さらに 2018年5月に Spectre 脆弱性の新しい亜種 が発表されたといった状況が続いています。
ここで改めて自分の PC の CPU 脆弱性について把握しておきたいと思い、4Gamer.net CPU 脆弱性チェックツール を使ってみたところエラーで起動しませんでしたが、その後あっさり起動することができたのでその内容をメモとして残しておきます。
Windows 7 64bit PC にて 4Gamer.net CPU 脆弱性チェックツール を起動したところです。赤い文字のエラーメッセージが表示されて動作しないことが確認できます。
どうやら Windows 7 64bit PC にインストールしてあった PowerShell のバージョン(4.0)が古いのが原因 でした。おそらく、4Gamer.net で公開された CPU 脆弱性チェックツールに限らず、Microsoft が公開している PowerShell スクリプトで同様な操作をしても同じエラーが発生していたのかもしれません。
Windows 7 は PowerShell 2.0 が最初から組み込まれており、よく覚えていませんがとある作業で PowerShell 4.0 にバージョンアップしていましたがダメでした。サブ PC は PowerShell 2.0 のままでしたが、こちらも動きませんでした。
Windows 7 ~ 8.1 は PowerShell 5.1 にアップデートすることができます。Windows 10 では最初から PowerShell 5.1 が組み込まれています。
Microsoft ダウンロードセンターから Windows Management Framework 5.1 をダウンロードします。
使用している OS と bit 数に合わせてファイルをダウンロードします。画像は Windows 7 64bit OS を使っているので Win7AndW2K8R2-KB3191566-x64.zip を選択しています。
ダウンロードした Windows Management Framework 5.1 の Win7AndW2K8R2-KB3191566-x64.msu を起動してインストール、PC を再起動します。
なお、インストールするには Microsoft .NET Framework 4.5 以上が必要です。
タスクバーの 「スタート」 をクリックして 「PowerShell」 と入力、Windows PowerShell をクリックして PowerShell を起動します。
( 「スタート」 メニューから 「すべてのプログラム」 → 「アクセサリ」 → 「Windows PowerShell」 フォルダ → 「Windows PowerShell」 をクリックでも可 )
$PSVersionTable
と入力すると PowerShell のバージョンを確認できます。画像では PowerShell バージョン 5.1 になっていることが確認できました。
4Gamer.net CPU 脆弱性チェックツール を起動して エラーメッセージ が表示されなければ正常にツールが動作しています。
「続行するには NuGet プロバイダーが必要です」 メッセージが表示されたら、Y と入力して Enter キーを押します。( PC 環境によってはひとつ前に 「セキュリティ警告」 が表示されるかもしれないので、その場合は R と入力して Enter キーを押す)
次に 「信頼されていないリポジトリ」 メッセージが表示されるので、こちらも Y と入力して Enter キーを押します。
Windows 7 64bit OS で CPU 脆弱性検査結果を表示することができました。
検査結果の PC 環境は CPU:Intel Core i5-3570、MB:P8Z68-V PRO/GEN3 BIOS 3802(2015/04/07) となっており、4Gamer.net ページ下部にある Ivy Bridge-E 世代 CPU 搭載 PC 環境で実行した結果 と同じく、「Windows OS support for PCID performance optimization is enabled」 と 「KVAShadowPcidEnabled」 は False となっています。(4Gamer.net 記事文中にある (1) ~ (7) のうち、(7) の部分)
また、2018年1月に 4Gamer.net で公開された脆弱性検査結果 との違いに、水色の文字で CVE-2018-3639 の対策状況が追加で表示 されています。
以上で Windows 7 64bit OS で CPU 脆弱性チェックツールを起動したい場合は、Windows Management Framework 5.1 をインストールして PowerShell を 5.1 にバージョンアップことで動作することが確認できました。
あと未確認ですが、脆弱性確認のためにインストールしたモジュールをアンインストールしたい場合は、手動でコマンドラインを実行する必要があるようです。詳しくは参考サイトよりご確認ください。
- 4Gamer.net が公開している Windows 用 CPU 脆弱性チェックツールを Windows 7 64bit で動かしてみました (現在開いているページ)
- 2018年1月分の Windows Update を更新したときのメモ → CPU 脆弱性 「Spectre」(スペクター) 「Meltdown」(メルトダウン)に関する情報
- Windows Update (Windows 7 64bit Pro) ブログ記事まとめ
- 2018年3月に AI Suite II パッチがリリースされていたので Windows 7 64bit、P8Z68-V PRO/GEN3 にインストールしてみました