第 3 世代 Ryzen CPU(Zen 2)でこだわりの自作 PC を仮組!テストベンチ動作確認編
前回の記事 では第 3 世代 Ryzen (Zen 2) PC 組み立てのために購入した PC パーツや作業用工具・道具を紹介しました。
このままマザーボードに必要な PC パーツを装着して PC ケースに組み込みたいところですが、初期不良などの問題が判明した場合に、せっかく組み込んだ PC パーツをケースから取り外す手間が発生する可能性があります。そのため、まずはテストベンチ台を使って初期不良チェックをかねた動作確認テストを行います。
今回の記事では PC ケースに組み込む前にテストベンチ台で第 3 世代 Ryzen CPU (Zen 2) と PC パーツで仮組を行い、動作確認テストするところまでの作業内容を公開します。
- 第 3 世代 Ryzen CPU(Zen 2)でこだわりの自作 PC を構成!PC パーツ購入編
- 第 3 世代 Ryzen CPU(Zen 2)でこだわりの自作 PC を仮組!テストベンチ動作確認編(現在開いているページ)
- 第 3 世代 Ryzen CPU(Zen 2)でこだわりの自作 PC を組立!PC ケース組み込み・セットアップ編
- 使いにくい Windows 10 Pro 64bit を徹底的にカスタマイズしたときのメモ
- 第 3 世代 Ryzen CPU(Zen 2)+Windows 10 Pro 64bit 環境にドライバとソフトウェアをインストール・セットアップしたときのメモ
- 無線 LAN ルーター NEC Aterm WG2600HP3 ネットワーク設定メモ(NTT 東日本 フレッツ光ネクスト IPv4 環境)
- Creative Pebble セッティングと Creative Sound Blaster Z(SB-Z) コントロールパネル設定メモ
第 3 世代 Ryzen CPU(Zen 2) 自作 PC テストベンチ仮組、動作確認作業
マザーボードに CPU、CPU クーラー、メモリを装着してテストベンチ台に設置、電源ユニットとビデオカードを取り付けて最小構成での動作確認をします。
最小構成での動作確認ができたら、M.2 SSD や拡張カードの装着と動作確認を行い、ついでに最新版 BIOS のアップデートと DDR4 メモリテストも行い、一通り動作に問題がないことを確認してから PC ケースへ PC パーツの組み込みを行います。
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 に CPU AMD Ryzen 7 3700X 装着
作業用シリコンマット に マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 を置いて CPU、CPU クーラー、メモリの取り付け作業をします。
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 の Socket AM4 CPU ソケットです。
ここに CPU AMD Ryzen 7 3700X を装着します。
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 の CPU ソケットレバーを一番上まで持ち上げます。
CPU と CPU ソケットの角に刻印してある小さな三角マークの位置に合わせて、CPU AMD Ryzen 7 3700X のピンを CPU ソケットのピン穴に合わせて挿入します。
CPU ソケットに CPU AMD Ryzen 7 3700X がズレやすき間なくぴったり取り付けられていることを確認したら、ソケットレバーを元に戻して CPU を固定します。
これで CPU の取り付けは完了です。
CPU クーラー Thermalright Silver Arrow 130 装着
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 に取り付けて固定した CPU AMD Ryzen 7 3700X に CPU クーラー Thermalright Silver Arrow 130 を取り付けます。
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 の CPU ソケット周辺にある AMD リテンションブラケットを固定しているネジ 4本を外して、AMD リテンションブラケットを取り外します。
取り外した AMD リテンションブラケット用ネジ穴に、CPU クーラー Thermalright Silver Arrow 130 付属ナイロンチューブ(Nylon Tube) 4個をセットします。
AMD リテンションブラケット用ネジ穴にセットしたナイロンチューブ(Nylon Tube) 4個 の上に、CPU クーラー Thermalright Silver Arrow 130 付属固定用マウント(Anchoring Mount)を載せて、同付属ネジ(6#32 L17 Screw) 4本締めて固定します。
ここで CPU クーラー Thermalright Silver Arrow 130 のヒートシンク形状について注意点を。
CPU クーラー Thermalright Silver Arrow 130 は一見ヒートシンク形状が左右対称に見えますが、ヒートパイプの傾き方向が違う左右非対称の構造となっています。
基本的に上記画像 2か所の点線部分でヒートパイプがどちらに傾いているかで、取り付ける向きが一応決まっていると思われます。というのも、どちらに取り付けるべき方向なのかを説明しているところが見つからなかったので、ネット上にある取り付け画像を参考に判断しています。
おそらくですが、CPU クーラー Thermalright Silver Arrow 130 のヒートシンクは受熱ベースプレートに付属の固定用プレート((43x2.6)Mounting Plate)で押さえて固定用マウント(Anchoring Mount)にネジを締めて固定するため、ヒートシンクを左右どちらの向きでも取り付けられる構造になっていると思います。
ただ、メモリスロット側にヒートシンクのフィンがのびる形になってしまうと、背の高いヒートシンク付きメモリによってはフィンに干渉する可能性はありそうです。
以上を踏まえて今回の CPU クーラー Thermalright Silver Arrow 130 取り付け方法を次のようにしました。
画像右側の点線部分、ヒートパイプが中央受熱ベースプレートよりに傾いている方がメモリスロット側に。画像左側の点線部分、ヒートパイプが外側に膨らんでいる方がマザーボード I/O バックパネル側になるように CPU ヒートシンクを取り付けるようにします。
ファン防振用ゴムパッド(Anti Vibration Pad)を貼る位置は、ヒートシンクの取り付け方向とヒートパイプの傾きで判断します。今回は画像のように赤印先側にファン防振用ゴムパッド(Anti Vibration Pad)を貼り付けるようにします。
CPU クーラー Thermalright Silver Arrow 130 のヒートシンクにファン防振用ゴムパッド(Anti Vibration Pad) 4枚貼り付けます。
CPU AMD Ryzen 7 3700X に マスキングテープ を貼り、CPU グリス Thermalright TF8 Thermal Paste 塗布して、クレジットカードサイズのカードを使って塗り拡げます。
塗りにくいとの評判の CPU グリス Thermalright TF8 Thermal Paste ですが、マスキングテープ とカードを使うことでヘラよりもきれいに均一に塗り広げることができます。
CPU AMD Ryzen 7 3700X へ CPU グリス Thermalright TF8 Thermal Paste が塗り終わったら、マスキングテープ をはがします。

CPU クーラー Thermalright Silver Arrow 130 ヒートシンク受熱ベースプレートの保護フィルムを忘れずにはがします。
ヒートシンク受熱ベースプレートの保護フィルムを忘れてしまうと、冷却性能が落ちてしまいグリスを塗りなおすことになります。保護フィルムは忘れずにはがしておきましょう。
CPU クーラー Thermalright Silver Arrow 130 ヒートシンク受熱ベースプレートの保護フィルムがはがしてあること、CPU に CPU グリスが塗布されていることを確認。
ヒートシンクのヒートパイプ向きを基準に取り付ける方向をよく確認したら、CPU の上に CPU クーラー Thermalright Silver Arrow 130 ヒートシンクを設置します。
CPU クーラー Thermalright Silver Arrow 130 ヒートシンク受熱ベースプレート上部に付属の固定用プレート((43x2.6)Mounting Plate)をセットして、付属ネジ(M3L6 Screw) 2本を均等に締めて固定します。
これで CPU クーラー Thermalright Silver Arrow 130 のヒートシンク取り付けは完了です。次にファンを取り付けます。
CPU クーラー Thermalright Silver Arrow 130 付属 TY-127BP PWM ファン固定用クリップは 2種類用意されています。
付属 TY-127BP PWM ファンに使うファンクリップは、画像右側のクリップ両端が広めに曲がっているものを使用します。
CPU クーラー Thermalright Silver Arrow 130 ヒートシンク中央に付属 TY-127BP PWM ファンの吸排気方向を確認して挿入後、ファン固定用クリップを使って固定します。
ファンケーブルは TY-127BP PWM ファンの形状の都合上、ヒートシンク上部か下部のどちらかに出るようになりますが、ここでは画像のようにマザーボード PWM ファンコネクタに近い、ヒートシンク上部側にファンケーブルが出るようにしています。
このファン固定用クリップの取り付けにはかなり難儀しました。
ヒートシンク中央にファンを吸排気方向を確認して挿入後、最初の片側ファンクリップの取り付けは問題なかったのですが、残りのファンクリップで最後のファンフレームの取り付け穴 1か所へのクリップ挿入が硬くてなかなかうまくいきません。
最終的に手持ちの 溝付きラジオペンチ でクリップの先端に近い部分をつかみ、ファンフレームの取り付け穴へ半ば強引に挿入してやっと取り付けることができました。
CPU クーラー Thermalright Silver Arrow 130 取り付け後のヒートシンク受熱ベースプレート上部付近です。
ヒートシンクにクリップを使って固定した TY-127BP PWM ファンは上下に高さ調整できます。そのため、画像のように受熱ベースプレート付近までファンを下げられるので、VRM ヒートシンクへファンの風が流れるようになります。
CPU クーラー Thermalright Silver Arrow 130 取り付け後の DDR4 メモリソケット付近です。クリアランスが確保されているので、メモリと CPU ヒートシンクが干渉する恐れはありません。
CPU クーラー Thermalright Silver Arrow 130 取り付け後の マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 M.2 SSD ソケット(M2A_SOCKET)付属ヒートシンクを真上から撮影した画像です。
ビデオカードを取り付けると M.2 SSD ソケット(M2A_SOCKET)への SSD 装着作業スペースが狭くなるので、ビデオカードを取り付ける前に早い段階で M.2 SSD を装着したほうがよいでしょう。
CPU クーラー Thermalright Silver Arrow 130 取り付け後の I/O バックパネル側 VRM ヒートシンクです。
CPU クーラー Thermalright Silver Arrow 130 の TY-127BP PWM ファンケーブルを、マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 の CPU ファンコネクタ(CPU_FAN) に接続します。
メモリ Crucial DDR4-3200 CT2K16G4DFD832A 2枚(32GB)、A2・B2 メモリスロット装着
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 の A2・B2 DDR4 メモリスロットに Crucial DDR4-3200 CT2K16G4DFD832A 2枚装着します。
動作確認後に 残りのメモリスロットに DDR4 メモリ 2枚を追加増設 します。
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 一体型 I/O バックパネル保護フィルムはがし
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 の一体型 I/O バックパネルには保護フィルムが貼られています。
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 一体型 I/O バックパネルの保護フィルムをはがしたところです。
マザーボードボタン電池 東芝 コイン形リチウム電池 CR2032EC 交換
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 に取り付けられている CR2032 KTS コイン形リチウム電池です。
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 に取り付けられている CR2032 KTS コイン形リチウム電池から、マザーボードボタン電池 東芝 コイン形リチウム電池 CR2032EC に交換しました。
自作 PC 組み立て時のマザーボードのリチウム電池は慣例的に交換するようにしています。
電源ユニット Corsair RM850x - ATX 24(20+4)ピン 電源モジュラーケーブル マザーボードへ接続
動作確認に必要な PC パーツの装着が終わった GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 と 電源ユニット Corsair RM850x を、テストベンチ台 に取り付けて各種電源ケーブルを接続して起動テストします。
電源ユニット Corsair RM850x に ATX 24(20+4)ピン 電源モジュラーケーブルを接続します。
GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 の 24 ピン ATX メイン電源コネクタに 電源ユニット Corsair RM850x の ATX 24(20+4)ピン 電源モジュラーケーブルを接続します。
電源ユニット Corsair RM850x - EPS/ATX12V 8(4+4)ピン 電源モジュラーケーブル 2本 マザーボードへ接続
電源ユニット Corsair RM850x に EPS/ATX12V 8(4+4)ピン 電源モジュラーケーブル 2本を接続します。
GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 の 8 / 4 ピン ATX 12V 電源コネクタに 電源ユニット Corsair RM850x の EPS/ATX12V 8(4+4)ピン 電源モジュラーケーブル 2本を接続します。
マザーボードの 4ピンコネクタに電源ユニットの 8ピン電源モジュラーケーブルの接続は可能です。
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 - PCI Express x16 スロット ロック解除位置
PCI Express x16 スロットにビデオカードを装着した場合、ビデオカードの下にロックレバーがほとんど隠れてしまい、取り外す際のロックレバー操作でレバーがちゃんと下まで下がっているかどうか、わかりにくいことがあります。
そのためビデオカードを装着する前に、PCI Express x16 スロットのロック解除位置が判断できるように確認しておきます。
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 の場合、PCI Express x16 スロットにビデオカードを接続してロック中の状態は、画像のようにロックレバーと M.2 SSD スロット金属 凹 の突起部分が赤点線位置に並びます。
こちらの画像は マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 PCI Express x16 スロット ロックレバーを押し下げてロック解除した状態のロックレバー位置です。
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 の場合、PCI Express x16 スロットのロックを解除した場合は、画像のようにロックレバーと M.2 SSD スロット金属 凹 のへこみ部分が赤点線位置に並ぶ状態になります。
ロックレバーの解除位置がわかれば、ビデオカードを取り外す際にロック解除ミスによるロックレバーの破壊を未然に防ぐことができます。
なお、ビデオカードと CPU クーラーの間のスペースは狭いため、ロックレバーを指で押し下げるのは難しいです。そのため、指が届かない場合は、割りばしなど基板をキズつけない素材で押し下げたほうがよいでしょう。
ビデオカード MSI Radeon RX Vega 64 Air Boost 8G OC 装着
ビデオカード MSI Radeon RX Vega 64 Air Boost 8G OC がメーカー修理行きになる前の内容になります。
仮組と動作確認の時点では ビデオカード MSI Radeon RX Vega 64 Air Boost 8G OC の問題はありませんでしたが、PC ケースへの組み込み後のゲームやベンチマーク負荷テストで、クラッシュが多発したためメーカー修理行きとなりました。
代わりに GIGABYTE GeForce RTX 2070 SUPER GAMING OC 3X 8G を購入して交換しています。
ビデオカード MSI Radeon RX Vega 64 Air Boost 8G OC を マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 PCI Express x16 スロットに取り付けます。
ビデオカード MSI Radeon RX Vega 64 Air Boost 8G OC の VBIOS スライドスイッチ Dual BIOS Toggle Switch です。
デフォルトで Primary スイッチ(ケーブル接続端子側)にスライドされています。反対側(GPU ファン側)は消費電力を抑えた Secondary スイッチとなっています。
ビデオカード MSI Radeon RX Vega 64 Air Boost 8G OC 装着後、CPU クーラー Thermalright Silver Arrow 130 との間にある マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 M.2 SSD ソケット(M2A_SOCKET)付属のヒートシンクです。
ビデオカードとマザーボード付属 M.2 SSD ヒートシンクとの干渉はありません。スペースがかなり狭くなるのでマザーボードを PC ケースへ組み込む前に、早い段階で M.2 SSD を取り付けたほうがよいでしょう。
ビデオカード MSI Radeon RX Vega 64 Air Boost 8G OC 装着後、ビデオカード下に マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 付属 M.2 SSD ヒートシンク(M.2 SSD ソケット ・・・ M2A_SOCKET)が配置する構造となっています。
M.2 SSD ヒートシンクとビデオカードが干渉することはありませんが、わずかに被ってしまうような位置になっています。そのため、M.2 SSD ソケット(M2A_SOCKET)の M.2 SSD の取り付け・取り外し時は、ビデオカードの取り外しが必ず必要になります。
また、ビデオカード MSI Radeon RX Vega 64 Air Boost 8G OC のような 2スロットサイズのビデオカードだと、チップセットファンが半分隠れる状態になります。
ビデオカード MSI Radeon RX Vega 64 Air Boost 8G OC 装着後、マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 PCI Express x16 スロットのレバーがロックした状態です。
ビデオカードを取り外すためのレバーロック解除時には、すでに周辺パーツ(ビデオカード、CPU クーラー、メモリ)で囲まれてしまっているため、スペースが非常に狭く指が届きづらいです。この場合は、割りばしのような長くて素材が柔らかく基板にキズがつけにくものを使って、レバーのロック解除したほうがよいでしょう。
電源ユニット Corsair RM850x - PCIe 8(6+2)ピン電源 モジュラーケーブル 2本 ビデオカードへ接続
電源ユニット Corsair RM850x に PCIe 8(6+2)ピン 電源モジュラーケーブル 2本を接続します。
ビデオカード MSI Radeon RX Vega 64 Air Boost 8G OC の 8ピン補助電源コネクタ×2 に 電源ユニット Corsair RM850x の PCIe 8(6+2)ピン 電源モジュラーケーブル 2本を接続します。
マザーボード フロントパネルヘッダ(F_PANEL)に G Connector 接続(電源・リセットスイッチ、LED、Beep スピーカー)
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 付属 「G Connector」 に マザーボード動作確認用 電源・リセットスイッチ、LED セット と マザーボード用ブザーユニット Groovy GN-SW04BU を差し込みます。
スイッチ・LED 類を取り付けた 「G Connector」 を マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 フロントパネルヘッダ(F_PANEL) に接続して、ここで電源スイッチとリセット管理、BEEP 音確認、LED 点灯によるマザーボード稼働状況をチェックします。
HDMI ケーブル HORIC HDM20-884SV 接続
液晶モニターに画面出力するために HDMI ケーブルをビデオカードと液晶モニターの HDMI ポートにつなげます。液晶モニターに DisplayPort がないため、今回 DisplayPort ケーブルの出番はありません。
手持ちに HDMI ケーブルがなかったので HORIC HDMI ケーブル 2.0m シルバー HDM20-884SV を購入して使用します。
マウス・キーボード、USB メモリ 接続
UEFI BIOS 画面の表示・操作するため、マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 の USB ポートにマウス・キーボードを接続します。USB メモリは UEFI BIOS 画面スクリーンショットを保存するために接続しています。
今回購入した マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 の BIOS バージョンが F3(初期版) だったのですが、USB メモリを USB 2.0 または USB 3.0 に接続、USB キーボード・マウスを USB 2.0 ポートに接続した状態で POST 画面から UEFI BIOS 画面に切り替えると 、マウスを少し操作しただけで動かなくなったり、キーボードの挙動がおかしくなる(二重入力?)現象がありました。
また、USB キーボード・マウスを USB 2.0 ポートに接続するとマウスが認識しないポートがあったり、マウス挙動がカクカクだったりといろんな面で不安定でした。
この時点での回避策として USB キーボード・マウスのみ接続、接続先の USB 2.0 ポートは隣合わないように 1ポート分間を開けて接続すればとりあえず動作します。UEFI BIOS 画面を開いてから USB メモリを接続すれば、こちらの認識も問題ありません。(USB 2.0、USB 3.0 ポートどちらでも OK)
これらの USB マウス・キーボード問題はその後の BIOS のアップデート で解決しました。
電源ユニット Corsair RM850x - 電源ケーブル 接続
電源ユニット Corsair RM850x に電源ケーブルを奥までしっかり接続して、電源ケーブルのプラグをコンセントに接続します。
電源ユニット Corsair RM850x 本体スイッチを 「○」 から 「|」 に切り替えます。
これで仮組状態の自作 PC に電源を入れる準備が整いました。
ちなみに PC パーツの取り外しや取り替え作業、ハードウェアのメンテナンスなどでいじる場合は、必ずコンセントから電源ケーブルを抜き、念のため電源ユニットのスイッチを 「○」 に切り替えておきましょう。
電源スイッチオン、通電状態、各ハードウェア LED 点灯状態
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 のフロントパネルヘッダ(F_PANEL)に接続した G Connector の電源スイッチを押して電源を入れます。
起動 に成功すると電源 LED が点灯して通電状態となり、ブザーユニットから正常起動のビープ音が 1回鳴って、モニターに POST 画面が表示されます。
自作 PC 仮組後、初電源投入の初回起動 POST 画面が表示されるまで結構な時間がかかりました。初回起動成功後の 2回目以降は、そこまで時間がかからなく起動します。
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 の一体型 I/O バックパネルのライン LED とマザーボード裏側 LED が点灯します。
電源オフにしても一体型 I/O バックパネルのラインとマザーボード裏 LED 点灯したままになりますが、UEFI BIOS の設定で常時 LED をオフ にできます。
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 の CPU / DRAM / VGA / BOOT (ステータス LED) の BOOT が点灯している状態です。
通常、ここの LED がどれか点灯している場合は正常に動作していないことになりますが、BOOT LED に関してはこの時点では OS が入ったストレージを接続していないため問題ありません。
ビデオカード MSI Radeon RX Vega 64 Air Boost 8G OC の MSI LED ロゴと GPU Tach(Tachometer の略、タコメータ) が点灯している状態です。
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 - UEFI BIOS 画面(初期版 F3)
POST 画面からキーボードの DEL キーで マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 - UEFI BIOS 画面に入ります。
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 - UEFI BIOS 画面(初期版 F3)の Eazy モード(英語と日本語)画面です。
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 - UEFI BIOS 画面(初期版 F3)の Advanced モード(英語と日本語)画面です。
Eazy モードと Advanced モードはキーボードの F2 キーで切り替えられます。
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 - UEFI BIOS 画面(初期版 F3)の Tweaker タブ - SPD Info 画面です。
ここにはマザーボードのメモリスロットに取り付けている DDR4 メモリ情報が表示されます。
SPD Info 画面内にある DDR4_A2、DDR4_B2 ともに Crucial DDR4-3200 CT2K16G4DFD832A の SPD 情報が表示されています。
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 の UEFI BIOS 画面(初期版 F3)でキーボード F1 キーを押すと General Help 一覧が表示されます。
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 - BIOS アップデート作業(F3 → F10c、F10)
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 の BIOS バージョンが初期版の F3 でしたのでアップデートします。
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 - UEFI BIOS 画面 Easy モードと Advanced モード画面です。どちらの画面でも BIOS バージョン F3(初期版) であるのが確認できます。
BIOS アップデートに使う USB メモリを用意して FAT32 でフォーマットします。
GIGABYTE サイト から最新版 BIOS ファイルをダウンロードして展開・解凍したら、フォーマットした USB メモリにファイルをコピーします。今回は BIOS バージョン F10c ファイルで進めます。
アップデートに必要な BIOS ファイルは 1ファイルだけ(画像では X570APRO.10c)ですが、ここではすべてのファイルを USB メモリにコピーにしています。
BIOS ファイルが入った USB メモリをマザーボードの USB ポートに接続して PC を起動したら、UEFI BIOS 画面からキーボード F8 キーを押すか、System Info タブにある Q-FLASH を選択 して、Q-Flash 画面 に切り替えます。
Q-Flash 画面に切り替わったら画面に表示されている 「Update BIOS」 を選択します。
USB メモリにある マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 BIOS ファイル X570APRO.10c が表示されます。
表示されている BIOS ファイル X570APRO.10c を選択します。
「Are you sure to update BIOS?」 と表示されますので Yes を選択します。
「Press to Start」 を選択すると BIOS のアップデートが開始します。
BIOS アップデート完了です。自動的に PC が再起動します。
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 - UEFI BIOS 画面 Easy モードと Advanced モード画面で、どちらの画面でも BIOS バージョンが F10c に更新されているのが確認できます。
その後、BIOS バージョン F10 が公開されていたので、BIOS F10c → F10 へアップデートしてみました。
アップデート手順は変わりませんが、「Press to Start」 が表示される画面で、新たに 「Also Update Backup BIOS」 項目が追加されていました。デフォルトでチェックマークはオフ状態となっています。
メモリ Crucial DDR4-3200 CT2K16G4DFD832A 2枚 A1・B1 スロットに増設(合計 4枚、64GB)
仮組した自作 PC の起動、UEFI BIOS 画面表示、最新版 BIOS アップデート、いずれも無事動作確認できたので、残りの A1・B1 DDR4 メモリスロット に Crucial DDR4-3200 CT2K16G4DFD832A 2枚を増設します。
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 の A1・B1 スロットに DDR4 メモリスロットに Crucial DDR4-3200 CT2K16G4DFD832A 2枚増設、メモリ容量合計 64GB にしたところです。
ちなみに CPU クーラー Thermalright Silver Arrow 130 のヒートシンクに干渉することはありません。
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 - UEFI BIOS 画面(BIOS バージョン F10c) Easy モードと Advanced モード画面で、DDR4 メモリ 4枚とメモリ容量合計 64GB で認識しています
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 - UEFI BIOS 画面(BIOS バージョン F10c)の Tweaker タブ - SPD Info 画面です。
SPD Info 画面内にある DDR4_A1、DDR4_B1 ともに Crucial DDR4-3200 CT2K16G4DFD832A の SPD 情報が表示されています。
M.2 SSD(NVMe) Crucial NVMe M.2 SSD P1 CT1000P1SSD8JP 装着
M.2 SSD 用ヒートシンク アイネックス HM-21 と M.2 ヒートシンク用 放熱シリコーンパッド アイネックス HT-13 を取り付けた M.2 SSD(NVMe) Crucial NVMe M.2 SSD P1 CT1000P1SSD8JP 1TB 2基を、マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 の M.2 SSD スロット(M2A・M2B)に取り付けます。
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 付属 M.2 SSD ヒートシンクは今回使いません。
M.2 SSD の半円穴に位置するマザーボードのネジ穴に、マザーボードに付属していた M.2 ネジ用スペーサーを取り付けます。
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 に M.2 ネジ用スペーサーを取り付けたら、M.2 SSD スロットに装着した M.2 SSD を押し下げて、マザーボード付属 M.2 ネジを締めて固定します。
ビデオカード MSI Radeon RX Vega 64 Air Boost 8G OC 装着後、M.2 SSD M2A ソケット側の M.2 SSD(NVMe) Crucial NVMe M.2 SSD P1 CT1000P1SSD8JP 1TB です。
M.2 SSD 用ヒートシンク アイネックス HM-21 と M.2 ヒートシンク用 放熱シリコーンパッド アイネックス HT-13 を取り付けている M.2 SSD ですが、ビデオカードとの干渉する心配はありません。スペースがかなり狭くなるのでマザーボードを PC ケースへ組み込む前に、早い段階で M.2 SSD を取り付けたほうがよいでしょう。
ビデオカード MSI Radeon RX Vega 64 Air Boost 8G OC 装着後、ビデオカード下に位置する M.2 SSD M2B ソケット側の M.2 SSD(NVMe) Crucial NVMe M.2 SSD P1 CT1000P1SSD8JP 1TB です。
こちらも M.2 SSD 用ヒートシンク アイネックス HM-21 と M.2 ヒートシンク用 放熱シリコーンパッド アイネックス HT-13 を取り付けている M.2 SSD とビデオカードとの干渉はギリギリですがありません。これより背の高いヒートシンク+シリコンゴムバンドで固定することがあれば干渉する可能性があるので注意したほうがよいでしょう。
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 - UEFI BIOS 画面(BIOS バージョン F10) Easy モードと Advanced モード画面で、取り付けた M.2 SSD 2基認識しているのが確認できます。Advanced モード画面では Settings タブ - IO Ports - NVMe Configuration から確認できます。
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 の場合、UEFI BIOS(F10) 画面 Advanced モードから、Settings タブ - IO Ports - NVMe Configuration にある SSD デバイスを選択することで、Device Self Test を実行することができます。
SATA カード I/O Crest PCIe SATA カード 4ポート(Marvel 88SE9215)、マザーボード PCIEX1_2 接続&認識確認
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 の PCIEX1_2 スロットに SATA カード I/O Crest PCIe SATA カード 4ポート(Marvel 88SE9215) を接続して動作確認します。
自作 PC 仮組動作確認の時点では サウンドカード Creative Sound Blaster Z SB-Z をまだ購入していなかったので、サウンドカードの動作確認テストはしていません。
SATA ケーブルの配線の都合上、PC ケース組み込み時には SATA カード I/O Crest PCIe SATA カード 4ポート(Marvel 88SE9215) は PCIEX4 スロット(マザーボード一番下の PCI Express x4 スロット) に接続します。
PCIEX1_2 スロットには サウンドカード Creative Sound Blaster Z SB-Z を接続します。
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 - UEFI BIOS 画面(BIOS バージョン F10) Easy モードと Advanced モード画面で、PCIEX1_2 スロットに接続した SATA カード I/O Crest PCIe SATA カード 4ポート(Marvel 88SE9215) が、PCIEX1_2 : PCIe 2.0x1@2.0x1 として認識されているのが確認できます。
PassMark MemTest86 - DDR4 メモリテスト
マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 に取り付けた Crucial DDR4-3200 CT2K16G4DFD832A 4枚 合計 64GB 環境で PassMark MemTest86 を使ってメモリテストを行います。
PassMark MemTest86 を使うためには USB メモリや CD/DVD ディスクに必要なファイルを書き込み、マザーボードの USB ポートに接続して起動する必要があります。今回は余っている USB メモリを使って PassMark MemTest86 用 USB メモリを作成してメモリテストをします。
PassMark MemTest86 用 USB メモリを作成して USB ポートに接続すると、マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 - UEFI BIOS 画面(BIOS バージョン F10) Easy モード画面の Boot Sequence 1番目と 2番目それぞれに UEFI Partition 1 と UEFI Partition 2 が表示されます。
これは USB ポートに接続した PassMark MemTest86 用 USB メモリのことを指しています。
このような順番になっていれば、PassMark MemTest86 用 USB メモリをマザーボードの USB ポートに接続して PC を起動するだけで、PassMark MemTest86 が自動的に起動することができるようになっています。
こちらの画像は PassMark MemTest86 用 USB メモリを作成して USB ポートに接続した マザーボード GIGABYTE X570 AORUS PRO rev.1.0 - UEFI BIOS 画面(BIOS バージョン F10) Advanced モード画面にある Save & Exit 画面です。
Boot Override のところに UEFI Partition 1 と UEFI Partition 2 が表示されているので、どちらか選択することで直接 PassMark MemTest86 を起動することができます。
画像は PassMark MemTest86 テスト0 ~ テスト10 までテスト回数:1回の結果レポート内容です。
テスト時間は 42分とメモリ容量に対しては意外に早く終わり、エラーはありませんでした。
こちらの画像は PassMark MemTest86 テスト13(ハンマー検査) テスト回数:1回の結果レポート内容です。
テスト時間は 2時間12分と単体テストとしてみればそこそこ時間がかかりましたが、こちらもエラーはありませんでした。
もう少し入念にテスト時間をかけたほうがより信頼性が高まるかと思いますが、テストベンチ台での仮組ということもあってあまり長くこの状態で稼働させ続けたくはないので、今回はこの PassMark MemTest86 のテストと結果でひとまずクリアとしました。
以上で自作 PC 仮組状態での動作確認テストが一通り終わりました。次回、PC ケースへ PC パーツを組み込み、OS のインストールまでを行います。
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