過去に公開された PC ゲーム Pony Island の日本語化ファイルを何とかして再現する方法
この記事ではゲーム内容に関するネタバレが一部含まれている可能性があります。
PC ゲーム Pony Island の日本語化ファイルを再現するための方法についてまとめました。
Pony Island の 日本語化ファイルは 2018年に有志の方によって作成・公開 されていましたが、同年の年末には 配布終了、その後配布元サイトを閉鎖(作者 Twitter は残っているが 2018年を最後に放置状態)してしまったため、長い間インターネット上から入手できない状態が続いています。
運よく日本語化ファイルをダウンロードしてあったので配布することは可能ですが、日本語化ファイルの Readme.txt には再配布を認めないことが記載されています。
なんとかして別の方法で過去に配布されていた日本語化ファイルの内容を再現できる方法がないか、ファイルの中身を調べて試行錯誤してみたところ、日本語化ファイルを作成できるところまでの手順を確立、そしてゲームを日本語化するところまで再現することができました。
今回の記事では Pony Island の日本語化ファイルを入手できなくても、Windows PC で日本語化に必要なファイルのダウンロードと各種ツールを使うことで、自力で日本語化ファイルを生成してゲームに適用するための方法を紹介します。
PC ゲーム Pony Island 日本語化情報
PC ゲーム Pony Island の日本語化の動作確認でインストールした Steam 版 Pony Island と Humble DRM-Free 版 Pony Island です。どちらも日本語化で動作確認をしています。
こちらの画像は手元に残っていた 竹取げえむずの Okina さんが 2018年に公開していた日本語化ファイル、「PonyIsland日本語化ベータ版0814.zip」 と 「PonyIsland日本語化ベータ版(英語入力)0814.zip」 ファイルです。
配布元サイトはすでに閉鎖しており、Internet Archive には閉鎖前の日本語化記事とダウンロードリンクが残っていますが、日本語化ファイルのダウンロードはできません。リンク先は 2018年12月6日時点でのアーカイブ内容となっています。
作者の Twitter による日本語化ファイル公開アナウンス日は 2018年7月12日 で、2018年12月23日の Internet Archive では日本語化ファイルの配布を終了 後サイト閉鎖しているので、日本語化ファイルの公開期間は約 5か月間だったようです。
Internet Archive の更新履歴には 2018年8月14日が最後に更新された内容となっているので、配布終了前の Internet Archive に残っているダウンロードリンクから 「PonyIsland日本語化ベータ版0814.zip」 と 「PonyIsland日本語化ベータ版(英語入力)0814.zip」 が最終バージョンだと判断できます。
「PonyIsland日本語化ベータ版0814.zip」 を展開・解凍すると PonyIsland_Data フォルダに resources.assets、sharedassets0.assets、sharedassets5.assets、sharedassets7.assets、sharedassets9.assets 全部で 5つの Unity ゲームエンジン特有のファイル名が含まれています。ファイル・フォルダ構成は一緒に公開されていた 「PonyIsland日本語化ベータ版(英語入力)0814.zip」 でも同じです。
Pony Island インストール先 PonyIsland_Data
フォルダ内にある同名ファイルを差し替えることで、日本語化できるようになっている形で配布されていたことになります。
「PonyIsland日本語化ベータ版0814.zip」 と Steam 版 Pony Island に含まれている resources.assets、sharedassets0.assets、sharedassets5.assets、sharedassets7.assets、sharedassets9.assets 各ファイルを UnityEX ですべてのファイルをエクスポートして WinMerge で比較した結果の画像です。
たくさんのファイルがエクスポートされますが、相違があるファイルは localization.txt(翻訳ファイル)とフォントファイル(ttf)のみであることがわかりました。
そのため、この場合 localization.txt(翻訳ファイル)とフォントファイル(ttf)さえ用意できれば、日本語が表示できるということになります。
ちなみに Steam 版 Pony Island と Humble DRM-Free 版 Pony Island を UnityEX でエクスポートして WinMerge で比較しましたが、こちらは上記の翻訳ファイルとフォントファイル以外にも多くのファイル内容に違いがあることがわかりました。
日本語化ファイル配布元のコメント欄に Humble DRM-Free 版 Pony Island で日本語化ファイルを入れるとゲーム起動後に停止するというコメント情報 がありましたが、これは Steam 版 Pony Island と Humble DRM-Free 版 Pony Island の resources.assets、sharedassets0.assets、sharedassets5.assets、sharedassets7.assets、sharedassets9.assets ではファイル構成が異なるのが原因と考えてよさそうです。
そのため、「PonyIsland日本語化ベータ版0814.zip」 と 「PonyIsland日本語化ベータ版(英語入力)0814.zip」 のファイル(resources.assets、sharedassets0.assets、sharedassets5.assets、sharedassets7.assets、sharedassets9.assets)を、Humble DRM-Free 版 Pony Island へそのまま差し替えただけでは動かないことになります。
別の言い方をすれば Humble DRM-Free 版 Pony Island でも localization.txt(翻訳ファイル)とフォントファイル(ttf)を差し替えれば日本語で表示・プレイできることになります。実際に試してみたところ日本語で動作していることを確認しています。
「PonyIsland日本語化ベータ版0814.zip」 と 「PonyIsland日本語化ベータ版(英語入力)0814.zip」 に含まれている resources.assets、sharedassets0.assets、sharedassets5.assets、sharedassets7.assets、sharedassets9.assets を UnityEX でエクスポートして WinMerge で比較した結果の画像です。
相違があるファイルは localization.txt(翻訳ファイル)のみです。
「PonyIsland日本語化ベータ版(英語入力)0814.zip」 についてですが、ゲーム内ではキーボードで文字を入力するシーン がいくつかあり、「PonyIsland日本語化ベータ版0814.zip」 で日本語化した後は、日本語入力でゲームを進められるようになっています。
ただ、IME 環境によっては日本語入力ができないことが公開元サイトのコメントで報告 されており、その対策として別バージョンの 「PonyIsland日本語化ベータ版(英語入力)0814.zip」 が公開されていました。
「PonyIsland日本語化ベータ版(英語入力)0814.zip」 の localization.txt(翻訳ファイル)の差異部分は、何か文字を入力するやりとりシーンで日本語と一緒に英語が併記されており、IME が原因で日本語入力できないときのために、英語で何を入力すればいいのかを付け加えたものとなっています。
そのため localization.txt(翻訳ファイル)を書き換えれば、「PonyIsland日本語化ベータ版0814.zip」 から 「PonyIsland日本語化ベータ版(英語入力)0814.zip」 をかんたんに再現できることになります。
「PonyIsland日本語化ベータ版0814.zip」 に同梱されていた Readme.txt をキャプチャーしたものです。もう一つの日本語化ファイル 「PonyIsland日本語化ベータ版(英語入力)0814.zip」 にも Readme.txt が同梱されていますが、内容は同じです。
こちらのファイルはダウンロードできなくなっていた 「PonyIsland日本語化ベータ版0814.zip」 を、別の方が翻訳内容を一部修正して再配布していたものを運よくダウンロードして確保してあったものです。
2019年に一時期、別の方が日本語化ファイルの翻訳内容を一部修正して再配布されていましたが、2020年7月時点こちらで調べた範囲内では配布したページやサイトが見つからなくなっており、こちらもダウンロードができなくなってしまったようです。
同梱の Readme.txt には簡単な説明と連絡先のメールアドレスが記載されているぐらいで、それ以上のことはわかりませんでした。
2018年8月14日版日本語化ファイル(作者 Okina)と 2019年6月15日版日本語化ファイル(再配布元不明・一部翻訳変更)の localization.txt(翻訳ファイル)を WinMerge で比較した結果です。
画像左側が 2018年8月14日版で、画像右側が 2019年6月15日版です。2019年6月15日版では一部翻訳内容修正している形となっています。
こちらも翻訳内容を書き換えることで 2019年6月15日版の内容をかんたんに再現できることになります。
PC ゲーム Pony Island 日本語化方法
Steam 版 Pony Island と Humble DRM-Free 版 Pony Island、それぞれのプラットフォームに対応した日本語化ファイルを以下の手順にそって作成します。
手順 1 : UnityEX で翻訳ファイルとフォントファイルエクスポート
UnityEX を使って localization.txt(翻訳ファイル)とフォントファイル(ttf) をエクスポートします。
UnityEX を使ってのファイルのエクスポート手順と この後説明するインポート手順 は 2種類 ありますが、ここでは バッチファイル(.bat)を使ったエクスポート・インポート方法 をメインに説明します。
Pony Island のインストール先 Pony Island\PonyIsland_Data
フォルダに UnityEX とエクスポート用のバッチファイル(.bat)を作成して配置します。(バッチファイルの中身は後述)
私の環境では UnityEX バージョン 1.9.3.2 でバッチファイル実行時にアプリケーションエラー(Application Error) の発生を確認しています。
原因はわかりませんが ほかの Unity 製ゲームで同様のエラーが発生している報告 があるので、最新版 UnityEX で発生する問題のようです。
古いバージョンに差し替えたところ動作したので、2020年7月時点ではバージョン 1.9.3.2 より前の UnityEX.exe を使用することを推奨します。
旧バージョンの UnityEX の入手方法は私が知る限り、有志の方が公開した Unity 製ゲームの日本語化ファイルに同梱されている場合があるので、そこから流用するしかないかと思われます。
今回の記事では、以前公開した PC ゲーム Lost Horizon 2 日本語化記事で、ダウンロードできなくなった UnityEX 同梱日本語化ファイルを再配布 しているので、こちらの UnityEX を流用して日本語化しています。
エクスポート用のバッチファイル(.bat)については、以下のバッチスクリプトをコピーしてテキストファイルに貼り付けて、拡張子 bat で保存します。バッチファイル名は適当な名前で OK です。
UnityEX.exe export resources.assets -t txt
UnityEX.exe export sharedassets0.assets -t ttf
UnityEX.exe export sharedassets5.assets -t ttf
UnityEX.exe export sharedassets7.assets -t ttf
UnityEX.exe export sharedassets9.assets -t ttf
pause
作成したエクスポートバッチファイル(.bat)を(PC 環境によっては管理者権限で)実行すると、問題なければ Unity_Assets_Files
フォルダが生成されます。
もし、バッチファイルが動作しなかったり目的のファイルをエクスポートできない場合は、UnityEX で 各 assets ファイル(resources.assets、sharedassets0.assets、sharedassets5.assets、sharedassets7.assets、sharedassets9.assets)を開き目的の txt ファイルと ttf ファイル をエクスポートします。
Unity_Assets_Files
フォルダ以下に resources フォルダには localization.txt(翻訳ファイル)が、sharedassets0 ~ 9 フォルダには全部で 5つのフォントファイル(mail ray stuff.ttf、MINECRAFT.ttf、Crumbled-Pixels.ttf、dpcomic.ttf、04B_30__.ttf)がエクスポートされていることを確認します。
手順 4 のインポート した時点で元のファイルを完全に置き換えることになりますので、必要に応じてバックアップしておきます。ストレージの空き容量に余裕がありバックアップやリストアの手間を省くなら assets ファイル(resources.assets、sharedassets0.assets、sharedassets5.assets、sharedassets7.assets、sharedassets9.assets)丸ごと、ストレージ容量の節約や最小限のファイルで済ませたいのならエクスポートしたファイル(.txt、.ttf)のみをバックアップします。
手順 2 : フォントファイル(.ttf)差し替え
手順 1 でエクスポートしたフォントファイルから、好みの日本語フォントに差し替えられることができます。
過去に公開された日本語化ファイルに含まれていたフォントを再現する場合には、以下のフォントをダウンロードしてファイル名前変更後、手順 1 でエクスポートした Unity_Assets_Files\sharedassets0 ~ 9
フォルダにある同名フォントファイルと差し替えます。
以下のフォントファイルのうち、2020年7月時点では あめちゃんポップ まる LIGHT 版 のみすでに配布終了となっていたようです。そのため、このフォントで表示されている日本語箇所のみ再現はできないことになります。
あめちゃんポップ まる LIGHT 版 での日本語表示が再現できなくなったことにより、別の日本語フォントを用意して 04B_30__.ttf に名前変更後、差し替える形となります。特にこだわりがなければ にくまるフォント で十分かと思います。
- にくまるフォントの NikumaruFont.zip ダウンロード
- 07にくまるフォント.ttf → mail ray stuff.ttf ファイル名変更
- 自家製ドットフォントシリーズの jfdotfont-20150527.7z or jfdotfont-20150527.zip ダウンロード
- JF-Dot-MPlusH12.ttf → MINECRAFT.ttf ファイル名変更
- JF-Dot-MPlusH12B.ttf → dpcomic.ttf ファイル名変更
- 8×12 ドット日本語フォント 「k8x12」 の k8x12_ttf_2017-02-20.zip ダウンロード
- k8x12L.ttf を Crumbled-Pixels.ttf にファイル名変更
あめちゃんポップ まる LIGHT 版 ダウンロード(2020年7月時点ダウンロード不可、配布終了?)- AmeChanPopMaruTTFLight-Regular.ttf → 04B_30__.ttf ファイル名変更
以下、過去に公開されていた日本語化ファイルで使われていたフォントファイル 04B_30__.ttf、あめちゃんポップ まる LIGHT 版 と 配布終了?前に公開されていたあめちゃんポップ まる LIGHT 版 について。
あめちゃんポップ まる LIGHT 版 フォントのダウンロードはできませんが、調べている最中に分かった内容を記録として残しておきました。日本語化作業では関係ありませんが、内容が気になる方は以下クリックしてご確認ください。
手順 3 : 翻訳ファイル(localization.txt) フランス語 → 日本語置換&差し替え
手順 1 でエクスポートした翻訳ファイル(localization.txt)を、MultiReplace を使ってフランス語 → 日本語に置換して、過去に公開された日本語化ファイルの localization.txt 内容を再現します。
MultiReplace と私が作成した MultiReplace 用設定ファイル PC ゲーム Pony Island - localization.txt 日本語置換リスト mrp ファイル をダウンロードします。
この MultiReplace 用設定ファイル PC ゲーム Pony Island - localization.txt 日本語置換リスト mrp ファイル の中身や置換リストを作成した経緯、それに日本語置換リストの作成方法および Steam 版と Humble DRM-Free 版に分けて作成した経緯については こちら に内容をまとめています。
ダウンロードした MultiReplace を展開・解凍したらそのフォルダ内に、MultiReplace 用設定ファイル PC ゲーム Pony Island - localization.txt 日本語置換リスト mrp ファイル を配置します。
MultiReplace を起動して、メニューから 「オプション」 → 「設定読み込み」 をクリックします。
設定読み込み画面が開くので、先ほど配置した mrp ファイルを選択して開きます。
画像のように置換リスト登録済み MultiReplace の画面が表示されていることを確認します。
MultiReplace の仕様かどうかわかりませんが、mrp ファイルを MultiReplace のフォルダ以外の場所に配置した場合はうまく設定が読み込まれない ため注意してください。
MultiReplace mrp 設定ファイルには 6種類の日本語置換プリセットを用意しています。(MultiReplace 画面内にある A タブにセットした番号 1 ~ 6)
それぞれのプリセット番号は Steam 版 と Humble DRM-Free 版 に応じて、過去に公開されていた日本語化ファイルの翻訳内容に置換できるようにしています。
ちなみに各プリセット番号 1行目はコメント扱い(行頭に区切り文字を 2つ入力することでコメント扱い)でプリセット名として設定しています。
各プリセット番号の置換リスト内容は以下の通りです。
- Steam 版 Pony Island - PonyIsland日本語化ベータ版0814 相当(2018年8月14日版)置換リスト
- Steam 版 Pony Island - PonyIsland日本語化ベータ版(英語入力)0814 相当(2018年8月14日版)置換リスト
- Steam 版 Pony Island - PonyIsland日本語化ベータ版0814 相当(2019年再配布版 一部翻訳内容修正)置換リスト
- Humble DRM-Free 版 Pony Island - PonyIsland日本語化ベータ版0814 相当(2018年8月14日版)置換リスト
- Humble DRM-Free 版 Pony Island - PonyIsland日本語化ベータ版(英語入力)0814 相当(2018年8月14日版)置換リスト
- Humble DRM-Free 版 Pony Island - PonyIsland日本語化ベータ版0814 相当(2019年再配布版 一部翻訳内容修正)置換リスト
MultiReplace 画面内右側にある A タブで置換したいプリセット番号選択後、オリジナルの localization.txt ファイルをドラッグアンドドロップして置換ボタンをクリックすれば、localization.txt が置換リストに従って日本語に置換されます。
置換後、同フォルダ内に localization(置換済).txt が生成されるので、別のフォルダに移動後ファイル名を localization.txt に修正して、手順 1 でエクスポートした Unity_Assets_Files\resources
フォルダにある同名ファイルと差し替えます。
なお、Steam 版 Pony Island 用に置換(プリセット番号 1 ~ 3)した localization.txt を Humble DRM-Free 版 Pony Island にインポートしても日本語で表示できますが、逆の Humble DRM-Free 版 Pony Island 用に置換(プリセット番号 4 ~ 6)した localization.txt を Steam 版 Pony Island にインポートしても表示できる言語が英語のみで、日本語や他の言語に変更できない点に注意してください。
過去に公開された PonyIsland日本語化ベータ版0814.zip の localization.txt(画像左側) と、オリジナル localization.txt を MultiReplace (プリセット番号 1) で日本語に置換した localization.txt(画像右側) を WinMerge で比較した結果の画像です。
相違個所は過去に公開された日本語化ファイルの localization.txt の英訳が一部日本語になっている点です。
おそらくですが、日本語化作者が入力したもの(当時試行錯誤でテストしていた名残?)がそのまま残っていたものと思われますので、この相違個所は無視して問題ないでしょう。
手順 4 : UnityEX で翻訳ファイルとフォントファイルインポート
手順 2 : フォントファイル(.ttf)差し替え と 手順 3 : 翻訳ファイル(localization.txt) フランス語 → 日本語置換&差し替え が終わったら、assets ファイルにインポートして反映します。
手順 1 で Pony Island のインストール先 Pony Island\PonyIsland_Data
フォルダに配置した UnityEX.exe と同じ場所に、インポート用のバッチファイル(.bat)を作成して配置します。
インポート用のバッチファイル(.bat)については、以下のバッチスクリプトをコピーしてテキストファイルに貼り付けて、拡張子 bat で保存します。バッチファイル名は適当な名前で OK です。
このバッチファイルは 手順 1 で作成したエクスポートバッチスクリプト の export 部分を import に変更しただけのものとなっています。
バッチファイルを(PC 環境によっては管理者権限で)実行して、エラーメッセージなどが表示されなければインポートは正常に完了したことになります。インポートした時点で元のファイルを完全に置き換わることになるので注意してください。
PC 環境によってはバッチファイルの処理がうまく動作せずインポートできないことがありますので、その場合は UnityEX で各 assets ファイル(resources.assets、sharedassets0.assets、sharedassets5.assets、sharedassets7.assets、sharedassets9.assets)を開き、UnityEX 画面内にある Import files ボタンをクリックしてファイルをインポートします。
UnityEX.exe import resources.assets -t txt
UnityEX.exe import sharedassets0.assets -t ttf
UnityEX.exe import sharedassets5.assets -t ttf
UnityEX.exe import sharedassets7.assets -t ttf
UnityEX.exe import sharedassets9.assets -t ttf
pause
ゲーム日本語化後は配置した UnityEX.exe、エクスポート・インポートバッチファイル、Unity_Assets_Files
フォルダを削除して問題ありません。
翻訳ファイルやフォントファイルをいろいろ差し替えたい場合は、UnityEX.exe、インポートバッチ、Unity_Assets_Files
フォルダはそのまま残して、手順 2 or 手順 3 → 手順 4 の順番で進めればいつでも変更できます。
手順 5 : ゲーム内言語切り替え
手順 4 で UnityEX で翻訳ファイルとフォントファイルをインポート が問題なく終わったら、ゲームを起動して言語設定を変更します。(この時点ですでに変更したフォントに反映されています)
タイトル画面で OPTIONS を選択します。
LANGUAGE SETTINGS を選択します。
français(フランス語) を選択します。
タイトル画面に戻り日本語が表示されたら日本語化成功です。
オプション画面の設定項目も画像のように日本語化されていることが確認できます。
Steam 版 Pony Island V1.22 日本語化後スクリーンショット(2018年8月14日公開板相当)
以下、クリックすると日本語化した Steam 版 Pony Island のスクリーンショットを表示します。
Pony Island の言語設定に関する仕様について。
言語設定変更後、ゲームをスタートすることなくいったんゲームを終了して再び起動すると、英語に戻ってしまう現象があります。
Steam コミュニティにある情報 によると、OS のシステム言語が優先されてしまうようで、言語設定を変更しても元に戻ってしまうようです。システム言語が日本語の場合は、公式日本語がないためか、言語設定は常に英語に戻ります。(いくつかの古い Unity ゲームエンジンで制作されたゲームでよくある仕様?のようです。セーブデータ作成後言語設定が保持される模様)
一度ゲームを始めてセーブデータがある状態にしておけば、変更した言語設定は保持されるようになります。オプションからセーブデータをクリアする機能があるので、これを実行した場合は言語設定が英語に戻されます。
画像はゲーム起動後最初に表示される、操作方法に関するメッセージ内容です。
セーブデータがない状態であれば常に英語で表示されますが、セーブデータがある状態であれば言語設定変更後も言語設定が保持されるので、次回以降ゲーム起動後は変更した言語(日本語化した後にフランス語に設定すれば日本語)で表示されるようになります。
こちらのコメント情報 によれば、ある実績取得後に言語設定が英語に戻されるということがあったので、セーブデータがない状態やオプションからセーブデータクリアする以外にも、こういった条件で言語設定が戻ってしまうことがあるようです。
Steam 版 Pony Island V1.22 日本語化後スクリーンショット(2018年8月14日公開 - 英語入力板相当)
Pony Island はゲーム中に以下の画像のようなキーボードで文字を入力するシーンがあります。
この入力シーンは日本語化後は日本語での入力にも対応していますが、PC の IME 環境によっては日本語入力ができない ことがあり、その対策として別の日本語化バージョンの 「PonyIsland日本語化ベータ版(英語入力)0814.zip」 が公開されていました。
手順 3 の翻訳ファイル(localization.txt) フランス語 → 日本語置換 で英語入力版にした場合は、画像のようにキーボードで入力するシーンで、入力する内容を日本語から英語へ、または日本語+英語が一緒に表示されるように変更が加えられています。
Humble DRM-Free 版 Pony Island V1.20 日本語化後スクリーンショット
Humble DRM-Free 版 Pony Island は日本語化の有無にかかわらず、Steam 版 Pony Island の言語設定 にあった русский(ロシア語) のみ収録されていません。
Steam 版 Pony Island と Humble DRM-Free 版 Pony Island において確認できた大きな違いの一つです。
この違いにより 手順 3 で翻訳ファイル(localization.txt) フランス語 → 日本語置換 のところで、Steam 版と Humble DRM-Free 版に応じて置換処理するようにしています。違いについては こちら の一部のところで説明しています。
Steam 版 Pony Island は V1.22 ですが、 Humble DRM-Free 版 Pony Island は V1.20 となっています。
v1.22 でデンマーク語を修正 したのみのようでしたので、それ以外の言語でプレイする分にはおそらく問題ないでしょう。
Pony Island - 翻訳ファイル localization.txt 日本語化置換リスト作成までの試行錯誤と手順
手順 3 の MultiReplace で翻訳ファイル(localization.txt) をフランス語 → 日本語への置換リスト を作成するのに、試行錯誤した内容とどのようにして作成したのかを記録として残しておきます。
Pony Island の日本語化には関係ない部分ですので、折りたたみ機能で非表示にしています。内容に興味があればクリックしてご覧ください。
日本語化できました、ありがとうございます!!