PC ゲーム Creeper World: Anniversary Edition 日本語化と JPEXS Free Flash Decompiler を使ったファイル解析メモ
PC ゲーム Creeper World: Anniversary Edition の日本語化と JPEXS Free Flash Decompiler(FFDec) を使った swf ファイルの改造と解析メモです。
PC ゲーム Creeper World: Anniversary Edition 日本語化情報
Creeper World: Anniversary Edition の日本語化ファイルは onigirin さんの Steam コミュニティガイド Creeper World Anniversary Edition 日本語化 からダウンロードできます。ファイル名は creeper_world_ja.exe。
PC ゲーム Creeper World: Anniversary Edition 日本語化手順
今回、日本語化の動作確認するためにインストールした Steam 版 Creeper World: Anniversary Edition です。
Steam 版 Creeper World: Anniversary Edition のインストール先フォルダを開きたい場合、Steam ライブラリからプロパティ画面を開き、ローカルファイルを閲覧をクリックすることでインストール先フォルダにすぐにアクセスできます。
または、Steam ライブラリでタイトルを右クリック → 管理 → ローカルファイルを閲覧、をクリックすることでインストール先フォルダを開くこともできます。
Steam コミュニティガイドで公開されてる Creeper World Anniversary Edition 日本語化 ファイルをダウンロードします。
ダウンロードした creeper_world_ja.exe を実行します。
creeper_world_ja.exe 実行時に環境によっては 「Windows によって PC が保護されました」 が表示されます。(画像は Windows 10 Pro 64bit 環境 PC)
この画面が表示されたら 詳細情報 をクリックします。
アプリ名と発行元が表示されるので、アプリ名が実行したファイル名(この場合は creeper_world_ja.exe)を確認して、実行ボタンをクリックします。
Creeper World Anniversary Edition アップデータ画面が表示されるので、はいをクリックします。
差分適用フォルダ入力画面が表示されるので、Steam 版 Creeper World: Anniversary Edition のインストールフォルダ steamapps\common\Creeper World
まで入力して OK ボタンをクリックします。
画像のように Creeper World Anniversary Edition 日本語化の適用が終わったら画面を閉じます。
Steam 版 Creeper World: Anniversary Edition を起動して日本語化されているかどうか確認します。
Creeper World インストール先フォルダにある Launcher.swf.Creeper World Anniversary Edition.old ファイルが、Creeper World Anniversary Edition 日本語化差分適用ファイル creeper_world_ja.exe 実行時にバックアップされたオリジナルファイルです。
元に戻す予定がなければ削除しても問題ありません。
元に戻したい場合は日本語化された Launcher.swf ファイルを削除して、Launcher.swf.Creeper World Anniversary Edition.old → Launcher.swf にファイル名を変更するか、Steam 版ならゲームファイルの整合性を確認 で元に戻します。
うまく戻せない場合や面倒な場合は、ゲームをアンインストールして再インストールしたほう早いでしょう。
Creeper World: Anniversary Edition 日本語化後のスクリーンショットを公開します。以下、クリックするとスクリーンショットが開きます。
Creeper World: Anniversary Edition 日本語フォント変更方法
日本語化した Creeper World: Anniversary Edition のフォントを変更したい場合は、JPEXS Free Flash Decompiler(FFDec) というツールを使います。
FFDec の基本的な使い方については備忘録として こちら にかんたんにまとめておきました。
日本語フォント変更方法とは別に 英語版 Creeper World: Anniversary Edition で日本語フォントを追加する方法 もありますが、作業内容としては同じものとなっています。
FFDec で 日本語化した Creeper World: Anniversary Edition の Launcher.swf ファイル を開きます。
フォルダツリーの fonts フォルダにある DefineFont3 (187: befontsmall) と DefineFont3 (237: befont) の Characters に登録されている日本語フォントを変更します。
どちらから作業しても問題ないですが、今回は DefineFont3 (187: befontsmall) からフォントを変更します。
DefineFont3 (187: befontsmall) を選択したら Embed ボタンをクリックします。
Font embedding 画面が表示されるので右上の TTF file をクリックします。
変更したいフォントの ttf ファイルを選択します。今回は なつめもじフォント を選択しています。
Japanese Kana と Japanese Kanji - Level 1 にチェックマークを入れて OK ボタンをクリックします。
Warning 画面で 「Character (文字) already exists in the font tag. Do you want to replace it?」 メッセージが表示されます。
すでにある文字を置き換えるかどうかの確認画面で選択肢が 4つ用意されています。
今回はすべてのフォントを置き換えるので、Yes to all をクリックします。
それ以外の選択肢は、Yes が表示された文字を置き換え(1文字ずつチェック)、No が表示された文字は置き換えない(1文字ずつチェック)、No to all が対象文字すべて置き換えしない、ということになっていると思われます。(参考情報)
注意したい点としてすでに登録されている日本語フォントと、これから変更したい日本語フォントは、収録している文字数に違いがあることがあります。
そのため、例えばすでに収録されている日本語文字が、差し替えたいフォントにない場合(文字収録数が少ないフォント)はその文字を置き換えることができません。(以前のフォントをそのまま利用)
収録されていないフォントが、差し替えたいフォントに含まれていた場合は、フォント変更時の選択肢次第で新たに追加となります。(主に記号や特殊文字のパターン)
これで特に問題が起きることはありませんが、文字をバランスよく表示させたいのであればなるべく収録文字数の多い日本語フォントを選んだほうが無難かもしれません。
続けて Warning 画面で 「Some characters were replaced. Do you want to update the existing texts?」 メッセージが表示されます。
フォント表示のアップデート確認メッセージ?でどちらを選択しても問題ないと思いますが、ここでは Yes ボタンをクリックしています。
swf ファイルの内容に変更があった箇所には画像のようにフォルダツリーの該当箇所が太文字で表示されます。
File タブから Save ボタンをクリックすることで変更された内容(ここではフォント)が保存されます。
ちなみに swf ファイルの内容に変更があった箇所を右クリックすることで、メニュー内から Undo がクリックできます。
Undo をクリックすることで、保存する前なら変更した内容を元に戻すことができます。
同様の作業を DefineFont3 (237: befont) にも行います。
作業内容は DefineFont3 (187: befontsmall) の時と同じですが、Font embedding 画面では Japanese Kana と Japanese Kanji - Level 1 のほか Japanese (All) にもチェックマークを入れます。
以下クリックすると、日本語化した Creeper World: Anniversary Edition のフォントを なつめもじフォント に変更したスクリーンショットが開きます。
デコンパイラ JPEXS Free Flash Decompiler(FFDec) を使った Creeper World: Anniversary Edition 日本語化方法
JPEXS Free Flash Decompiler(FFDec) を使って、英語版 Creeper World: Anniversary Edition の Launcher.swf を日本語化する方法をまとめました。
すでに 日本語化パッチ があるのでこの作業は不要ですが、日本語化パッチ が万が一使えなくなった場合でも条件次第で自力で日本語化することは一応可能です。
画像は英語版 Launcher.swf ファイルと日本語化した Launcher.swf ファイルを FFDec で swf ファイルの中身をエクスポート して、WinMerge で比較した結果です。
FFDec で swf ファイルの中身をエクスポート するには PlayerGlobal(.swc) の設定が必要な点に注意してください。
比較結果では fonts フォルダのフォントファイル(.ttf)と scripts フォルダのスクリプトファイルの内容(翻訳データ)に違いがあります。基本的にこの差異部分を日本語化された Launcher.swf ファイル内容と同等に再現できれば、英語版でも自力で日本語化できることになります。
WinMerge での比較結果をレポート生成機能で HTML 形式で出力したので、ファイルを公開します。(Creeper_World-Diff-export_all_parts.7z)
レポートファイルに含まれる html ファイルを開き、スクリプトファイル名をクリックすると差分箇所がわかるようになっています。
なお、レポートを出力する前に WinMerge の機能で fonts フォルダを右クリックから 「選択項目の非表示」 をクリックしてレポート内容から除外して scripts フォルダのみのレポート内容に限定しています。
さらに WinMerge のメニューから表示 → 「すべてのサブフォルダーを展開する」 をクリックして、差異があるスクリプトファイルをすべてレポートに反映するようにしています。
FFDec の SWF XML エクスポート・インポートを使った英語版 Creeper World: Anniversary Edition 日本語化方法
JPEXS Free Flash Decompiler(FFDec) の SWF XML エクスポート・インポート機能を使って日本語化を再現する方法です。
この機能を使って日本語化を再現するには英語版 Creeper World: Anniversary Edition の Launcher.swf ファイルと、日本語化した Creeper World: Anniversary Edition の Launcher.swf ファイル が必要です。
FFDec で 日本語化した Creeper World: Anniversary Edition の Launcher.swf ファイル を開き、File タブにある Export SWF XML をクリックして swf.xml ファイルをエクスポートします。
この時エクスポートした swf.xml ファイル容量は約 170 MB 程になります。
ちなみに英語版 Launcher.swf ファイルをエクスポートした時の swf.xml の容量は約 43 MB 程です。
次に英語版 Creeper World: Anniversary Edition の Launcher.swf ファイルを FFDec で開き、File タブにある Import SWF XML をクリックします。
先ほどエクスポートした swf.xml ファイル(約 170 MB)を選択してインポートします。
swf.xml ファイルインポート後、フォルダツリーの一部が太字になるので Save ボタンで保存すれば英語版 Launcher.swf ファイルの日本語化は完了です。
ゲームインストール先フォルダに配置してゲームを起動して日本語化が表示されるかどうか確認します。
英語版 Creeper World: Anniversary Edition 日本語フォント追加方法
JPEXS Free Flash Decompiler(FFDec) を使って英語版 Creeper World: Anniversary Edition の Launcher.swf ファイルに日本語フォントを追加する方法です。
ちなみにこれから紹介する作業内容は、日本語化した Creeper World: Anniversary Edition に日本語フォントを変更方法 と同じです。
画像は確認のため 日本語化した Creeper World: Anniversary Edition の Launcher.swf ファイル を FFDec で開いたところです。(確認と説明のため開いているだけなので、このファイルを使うことはありません)
フォルダツリー fonts フォルダにある DefineFont3 (187: befontsmall) と DefineFont3 (237: befont) の Characters に日本語が登録されています。
画像ではすべて表示しきれていませんが、ひらがな・カタカナ・漢字など日本語文字が登録されているのが確認できます。
こちらの画像は英語版 Creeper World: Anniversary Edition の Launcher.swf ファイルのフォルダツリー fonts フォルダにある DefineFont3 (187: befontsmall) の Characters 内容です。こちらには日本語文字が登録されていません。
この Characters にこれから日本語フォントを追加します。
画面右下にある Embed ボタンをクリックします。
画面上部にフォント一覧が表示されているので追加したい日本語フォント選択します。ここでは Meiryo を選択しています。
Japanese Kana と Japanese Kanji - Level 1 にチェックマークを入れて OK ボタンをクリックします。
日本語が収録されていないフォントを選んだ場合は、日本語文字が追加されないため注意してください。
Warning 画面で 「Character (文字) already exists in the font tag. Do you want to replace it?」 メッセージが表示されます。
すでにある文字を置き換えるかどうかの確認画面で選択肢が 4つ用意されています。
すべてのフォントを置き換えてよい場合は、Yes to all をクリックします。
それ以外の選択肢は、Yes が表示された文字を置き換え(1文字ずつチェック)、No が表示された文字は置き換えない(1文字ずつチェック)、No to all が対象文字すべて置き換えしない、ということになっていると思われます。
No to all の使い道としては例えば英語フォントのみに日本語フォントを追加する場合、英語フォントの英数字はそのまま残して、日本語フォント部分だけ新たに追加したいという場合に有効な選択肢となります。
続けて Warning 画面で 「Some characters were replaced. Do you want to update the existing texts?」 メッセージが表示されます。
フォント表示のアップデート確認メッセージ?でどちらを選択しても問題ないと思いますが、ここでは Yes ボタンをクリックしています。
Characters に日本語文字が追加されて、Launcher.swf およびフォルダツリー fonts フォルダと DefineFont3 (187: befontsmall) が太文字で表示されているのが確認できます。
File タブから Save ボタンをクリックすることで、フォルダツリー fonts フォルダの DefineFont3 (187: befontsmall) に日本語文字の追加が確定されます。
それと同時に、フォルダツリー fonts フォルダ DefineFont3 (187: befontsmall) 以下にあった DefineFontAlignZones が削除されます。
同じ作業をフォルダツリー fonts フォルダにある DefineFont3 (237: befont) にもします。
画面右下にある Embed ボタンをクリック。
画面上部にあるフォント一覧で追加したい日本語フォントを選択。ここでも同様に Meiryo を選択しています。
Japanese Kana と Japanese Kanji - Level 1 ほか Japanese (All) にもチェックマークを入れて OK ボタンをクリックします。
DefineFont3 (187: befontsmall) の Characters に日本語文字が追加されていることを確認して Save ボタンをクリックして保存します。
これで英語版 Launcher.swf に日本語フォントを追加することができて、日本語が表示できる準備が整いました。
次に 英語で表示される部分を日本語で表示するためにスクリプトを編集 します。
英語版 Creeper World: Anniversary Edition 翻訳編集方法
英語版 Creeper World: Anniversary Edition を日本語で表示させるには、日本語フォントの追加 に加えて翻訳対象データが含まれているスクリプトの編集が必要です。
Creeper World: Anniversary Edition のスクリプトファイル数は膨大(約 1,100 ファイル)でバラバラに英語が格納されています。
翻訳対象のスクリプトファイルを特定する方法については こちら で説明しています。翻訳対象のスクリプトファイルを FFDec から開きます。
ここではタイトル画面を日本語で表示するために、FFDec で英語版 Creeper World: Anniversary Edition の Launcher.swf を開き、フォルダツリー scripts フォルダにある MainMenu を開きます。
画面下に Edit ActionScript (Experimental) ボタンがあるのでクリックします。
なお、スクリプトを編集するには PlayerGlobal(.swc) を設定 する必要があるので、事前に設定しておきます。
PlayerGlobal(.swc) を設定 してある状態で Edit ActionScript (Experimental) ボタンをクリックしたときに、初回警告メッセージとして 「This function is EXPERIMENTAL. It means that you should not trust the results and the SWF file can be disfunctional after saving.」 が表示されます。
OK ボタンを押して閉じます。次回以降このメッセージを表示させたくない場合は 「Do not show again」 にチェックマークを入れます。
スクリプト内のダブルクォーテーションで囲ってある英語を日本語に書き換えた後、画面下にある Cancel ボタン横にある Save ボタンをクリックして編集したスクリプト内容を保存します。
保存が成功すれば 「Code successfully saved」 というメッセージが表示されます。このメッセージも次回以降表示させたくない場合は 「Do not show again」 にチェックマークを入れます。
MainMenu スクリプトの英語テキストを日本語テキストに編集して保存後、File タブにある Save ボタンで保存すれば日本語で表示されるようになります。
日本語フォント(Meiryo)の追加 とスクリプト MainMenu の英語テキストを日本語に編集した Creeper World: Anniversary Edition のゲームタイトル画面スクリーンショットです。
Creeper World: Anniversary Edition 英語・日本語翻訳スクリプトファイル抽出方法
英語版 Creeper World: Anniversary Edition を日本語に翻訳したい場合はスクリプトファイルを編集 することになりますが、ファイル数が非常に多いためどのスクリプトファイルが翻訳対象になっているのかわかりません。
そこで英語版 Launcher.swf ファイルと日本語化した Launcher.swf ファイルを FFDec でエクスポート して、WinMerge で scripts フォルダを比較することで、日本語が含まれているスクリプトファイルや翻訳対象となるスクリプトファイルを特定することができます。
さらに WinMerge のレポート生成機能を使ってスクリプトファイル名とパス名を取得し、Excel でバッチコマンドを作成しバッチファイルを実行することで、差分があるスクリプトファイルのみを抽出することができます。
ただ、FFDec ではスクリプトのインポート機能 がありますが、これを使って日本語に翻訳したスクリプトファイルをインポートしてみたところ、インポート後のスクリプト内容の一部が勝手に書き換え?られてしまいました。
何らかの設定が必要なのか仕様なのかわからないため何とも言えませんが、スクリプトファイルを抽出してテキストエディタで翻訳・編集して FFDec でインポート するのは、やめておいたほうがいいかもしれません。
FFDec 上にあるスクリプト編集機能 から直接スクリプトを編集すれば問題ありません。
差分があるスクリプトファイル名とパス名を取得するため、WinMerge のレポート生成機能を使って csv ファイルを出力します。
やり方は 英語版 Launcher.swf ファイルと日本語化した Launcher.swf ファイルを FFDec で swf ファイルの中身をエクスポート、WinMerge で比較した結果から fonts フォルダを非表示にして除外、scripts フォルダのみの比較結果内容 にして、WinMerge のレポート生成機能から CSV 形式を選択、保存先パス名とファイル名+拡張子の csv を入力して OK ボタンを押して出力します。
その時に出力した csv ファイルを公開します。(Creeper_World-Diff-export_all_parts.csv)
出力した csv ファイルを Excel に取り込み、1列目のスクリプトファイル名(.as )以外の行はすべて削除、1列目のスクリプトファイル名と 2列目のフォルダパス名以外の列も削除してデータ整理後、Excel 形式(.xlsx)で保存。文字連結機能など使い xcopy バッチスクリプトを作成します。
この時、作成した xlsx ファイルを公開します。(Creeper_World-Diff-export_all_parts.xlsx)
xlsx ファイルの H 列のバッチスクリプトをコピーしてテキストエディタに貼り付けて拡張子 bat で保存します。または以下クリックすると H 列のバッチスクリプトの内容が表示されますので、こちらをコピーすることもできます。なお、最後の行のみ pause
コマンド(一時停止)を入れています。
作成したバッチファイルを上の画像のように FFDec でエクスポート したフォルダ内に配置します。
バッチファイルを実行すると同じフォルダ内に scripts_diff フォルダが生成されて、バッチスクリプトが指定した差分対象のスクリプトファイルをフォルダ階層ごとコピーします。
英語版 Launcher.swf からエクスポートしたフォルダ内でバッチファイルを実行すれば翻訳対象のスクリプトファイルが、日本語化した Launcher.swf からエクスポートしたフォルダ内でバッチファイルを実行すれば日本語に翻訳されているスクリプトファイルのみフォルダ階層ごとコピーします。
scripts_diff というフォルダ名は xlsx ファイルのセル G2 で設定したものなので、このセルを任意のフォルダ名に変更することで、scripts_diff 以外のフォルダ名にすることができます。
デコンパイラ JPEXS Free Flash Decompiler(FFDec) 基本機能・初期設定・使い方
Steam 版 Creeper World: Anniversary Edition の Launcher.swf ファイルを解析や改造するのに使用した、JPEXS Free Flash Decompiler(FFDec) の基本的な使い方や設定についてかんたんに説明します。
以前は https://www.free-decompiler.com/flash/
で公開されていましたが、GitHub に移行していたようです。
今回使用したバージョンは 11.3.0 の ZIP 版(ffdec_11.3.0.zip) です。ダウンロードは こちら から。
古くからあるツールでこのバージョンは 2020年に公開されたものとなっています。以前は Windows のバージョンによっては起動しなかったり動作が不安定で使えなかったりして、さらに古いバージョンを使うことが推奨されていた時期があったようです。今回 Windows 10 環境で使用したものでは一部表示がおかしくなることがありましたが、それ以外は特に問題はありませんでした。
ZIP 版(ffdec_11.3.0.zip) をダウンロードして展開・解凍したら ffdec.exe を実行します。
動作環境に Java Runtime がインストールされている必要があるので、起動しない場合は Java Runtime をインストールしてから ffdec.exe を実行します。
FFDec 初回起動時に 「Do you want to add FFDec to context menu of SWF Files?(Can be changed later from main menu)」 というメッセージが表示されます。
コンテキストメニュー(右クリックメニュー)に追加するかどうかのメッセージですので、余計なものを追加したくない場合は No を選択します。
この設定は起動後の Settings タブにある 「Add FFDec to SWF files context menu」 が該当するので、間違って Yes を選択した場合はそこのチェックマークを外せば設定を解除できます。
正常に起動できれば JPEXS Free Flash Decompiler(FFDec) v11.3.0 画面が開きます。
swf ファイルの開き方と閉じ方
swf ファイルを開くには FFDec にドラッグアンドドロップするか、File タブにある Open ボタンから開きます。
画像は Steam 版 Creeper World: Anniversary Edition の Launcher.swf ファイルを開いたところです。
画像左側に表示されているのが開いた Launcher.swf ファイルのフォルダツリー構造です。
FFDec を使用している最中、フォルダツリーやプレビュー機能の表示内容が時々おかしくなることがあります。
その場合は作業中であればいったん保存して swf ファイルを開きなおすか、(作業中であれば保存後に) File タブにある Reload ボタンまたは Reload all ボタンを押してファイルを再読み込みすることで、とりあえず正常に表示できるようになります。それでもうまくいかない時があるので、その場合は数回同じことを繰り返してみます。
たまに FFDec で swf ファイルを開いたときやなんらかの操作をした時に、画像のようにフォルダツリーが表示されなくなることがあります。
これは swf ファイルのフォルダツリーが折りたためられている状態なので、swf ファイルをダブルクリックすることでフォルダツリーが展開されて再表示します。
フォルダツリーにある swf ファイルをダブルクリックすることで、折りたたみ(フォルダツリー非表示)と折りたたみ解除に切り替えるので、この挙動と操作方法は覚えておいたほうがいいでしょう。
FFDec で swf ファイルを開いた状態で FFDec を閉じても、次に FFDec を起動したときに前回開いていた swf ファイルをそのまま表示されるようになっています。
FFDec の File タブにある Close ボタンまたは Close all ボタンを押す、またはフォルダツリーにある swf を右クリックして Close SWF をクリックすることで swf ファイルを閉じます。。
FFDec では複数の swf ファイルを同一ウィンドウ内で開くことができます。
File タブにある Close all ボタンをクリックすることで、開いている swf をまとめて閉じることができます。
swf ファイル - エクスポート方法
FFDec で開いた swf ファイルの各フォルダツリーにあるファイルをエクスポートすることができます。
この機能を使うことでオリジナルの swf ファイルと日本語化後の swf ファイルの中身をエクスポートして、WinMerge でファイル内容を比較することでどの部分に変更が加えられているのか、日本語化に必要な情報がある程度わかるようになります。
FFDec の File タブにある Export all parts ボタンをクリックします。
Export... 画面が開き、エクスポート対象のカテゴリのチェックマーク設定と各カテゴリ別のファイルタイプを選択できます。(デフォルトではすべてのカテゴリにチェックマーク入り)
OK ボタンを押すとエクスポート先選択画面が表示されるので、保存先を指定すればその場所にファイルがエクスポートされます。
別の方法として FFDec の File タブにある Export selection ボタンから同様にエクスポートが可能です。
今回の場合だと Export all parts でも Export selection ではエクスポートされるファイルの違いはありません。
Export all parts ではファイルがないカテゴリフォルダでも中身がない空フォルダがエクスポートされるので、そういったのが不要であれば Export selection でも十分でしょう。
特定のカテゴリだけエクスポートしたい場合は、フォルダツリーでエクスポートしたいカテゴリをクリックして選択した状態にして Export selection ボタンをクリックします。(画像では scripts フォルダを選択)
もしくはフォルダツリーでエクスポートしたいカテゴリを右クリックして、メニューから Export selection をクリックします。
Export... 画面には選択したカテゴリのみが表示されてエクスポートできます。
スクリプトの編集とインポート機能を使うのに必要な PlayerGlobal(.swc) 設定方法
初期設定状態の FFDec では File タブから Import script ボタンをクリックしたり、scrips フォルダにあるスクリプトを開いて Edit ActionScript (Experimental) ボタンを押しても、以下のメッセージが表示されて機能しません。
スクリプト編集時の Edit ActionScript (Experimental) ボタンや File タブにある Import script ボタンを押したときに、「PlayerGlobal library needed」 画面が表示されて、「PlayerGlobal (.SWC) not found. Please configure its path in Advanced Settings / Paths (3).」 というメッセージが表示されます。
これは FFDec の初期設定では PlayerGlobal (.swc) path が設定されていないため表示されるメッセージです。
この機能を使えるようにするためには以下の設定が必要です。
FFDec の Settings タブにある Advanced Settings ボタンをクリックします。
(Internet Archive)Adobe Flash Player Support Center の PlayerGlobal (.swc) リンク か GitHub から playerglobal32_0.swc ファイルをダウンロードして任意の場所に配置します。
Advanced Settings 画面で Paths タブにある 3) PlayerGlobal (.swc) path に、playerglobal32_0.swc ファイルが置いてあるパス名を含めたファイル名まで設定して OK ボタンをクリックします。
「You must restart the program for some modifications to take effect. Do you want to restart it now?」 というメッセージが表示されるので Yes を選択して、FFDec を再起動します。
PlayerGlobal (.swc) path に playerglobal32_0.swc ファイルを設定した後は警告メッセージは表示されなくなります。
以降、スクリプト編集時時の初回警告メッセージ 「This function is EXPERIMENTAL. It means that you should not trust the results and the SWF file can be disfunctional after saving.」 に切り替わり、それからスクリプトが編集できるようになります。
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