NVIDIA Inspector のインストールと設定をしてみました その3
前回の記事、「NVIDIA Inspector のインストールと設定をしてみました その2」 からの続きになります。
前回は 「NVIDIA Inspector」 から起動した 「Multi Display Power Saver」 に指定したアプリケーションを起動すると、ビデオカードの動作クロックが変更する設定を行いました。(Performance Level P12 → P8)
今回は前回と同じ方法で 3D ベンチマークソフトを使って動作クロックが Performance Level P12 → P0 に変更するように設定してみます。
使用するベンチマークソフトは 「GPU Caps Viewer」 です。このソフトを使って設定を行い、ベンチマーク起動後と終了後の動作クロックを確認してみます。
※ この記事で紹介する NVIDIA Inspector の設定について、ビデオカードが 「Geforce GTX 570」 の場合です。
世代が違うビデオカードや廉価版のビデオカードでは仕様などが異なることがあるので、必ずしも同じ画面や同じ設定内容ができるとは限りませんのでご注意ください。
GPU Caps Viewer 起動
今回使用する 3D ベンチマークソフトに 「GPU Caps Viewer」 を使用します。
GPU Caps Viewer ベンチマーク起動
ベンチマークを起動します。「OpenGL demos」 の横にある 「Start」 ボタンをクリックします。
「Go!」 ボタンをクリックします。
スクリーンショット保存時は 「1655 FPS」 という結果になりました。
今度は 「OpenCL demos」 の横にある 「Start」 ボタンをクリックします。
「Go!」 ボタンをクリックします。
スクリーンショット保存時は 「13 FPS」 という結果になりました。
両ベンチマーク稼動中に 「NVIDIA Inspector」 の 「Multi Display Power Saver」 を見ると、「Current Performance State」 が 「P12」 のままで、「GPU Usage」 が 100% 近い状態で稼働しているという状態でした。
本来ビデオカードの負荷が高いプログラムを実行している場合は、「Current Performance State」 が 「P0」 になるはずなのですが、なぜかこのように性能を発揮しないことがあります。
Full 3D Applications → 右クリック → Add from File からプログラム登録
ベンチマークソフトを起動したときに、動作クロックを変更(P12 → P0)になるようにアプリケーションを登録してみます。
「Full 3D Applications」 で右クリックをして 「Add from File」 をクリックします。
プログラムを選択する画面が表示されるので、動作クロックを変更したいアプリケーションを指定します。
「GPU Caps Viewer」 のプログラムファイル 「gpucapsviewer.exe」 を登録しました。
Full 3D Applications で登録したアプリケーションを起動
「GPU Caps Viewer」 を起動すると、「Full 3D Applications」 で登録したプログラム名がグリーンのハイライトで表示されます。
また、「Current Performance State」 と 「Forced Performance State Limit」 が「P12 → P0」 に変わります。
「GPU-Z」 のグラフを見ると、各項目の動作クロックが上がっています。
この状態で先ほどのベンチマークを起動させてみます。
スクリーンショット保存時は 「8545 FPS」 という結果になり、先ほどのベンチマークの結果 「1655 FPS」 から大きく上昇しました。
スクリーンショット保存時は 「160 FPS」 という結果になり、こちらも先ほどのベンチマークの結果 「13 FPS」 から大きく上昇しました。
いずれのベンチマークも FPS が改善される結果となりました。
Full 3D Applications で登録したアプリケーションを終了
「GPU Caps Viewer」(gpucapsviewer.exe) を終了すると、「Full 3D Applications」 で登録したプログラム名のハイライト表示がなくなります。
また 「Current Performance State」 と 「Forced Performance State Limit」 ともに 「P0 → P12」 と戻ります。
この状態で 「GPU-Z」 を見ると各項目の動作クロックは最下限のアイドル状態のクロック周波数で動作していることがわかります。
以上、「Multi Display Power Saver」 で指定したアプリケーションを 「Full 3D Applications」 に登録して起動すると動作クロックが上がり(P12 → P0)、また終了すると動作クロックが下がる(P0 → P12)ことが確認できました。
「NVIDIA Inspector のインストールと設定をしてみました その4」 へ続きます。
- NVIDIA Inspector のインストールと設定をしてみました その1
- NVIDIA Inspector のインストールと設定をしてみました その2
- NVIDIA Inspector のインストールと設定をしてみました その3 (現在開いているページ)
- NVIDIA Inspector のインストールと設定をしてみました その4
- NVIDIA Inspector(Multi Display Power Saver)で P0(最大パフォーマンス)にならないときの対処方法
- MSI Afterburner インストールと設定内容確認 編
- MSI Afterburner モニタリングと各種設定変更 編
- MSI On-Screen Display server 設定内容確認 編
- MSI On-Screen Display server オーバーレイ表示設定 編
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