NVIDIA Inspector のインストールと設定をしてみました その4
前回の記事、「NVIDIA Inspector のインストールと設定をしてみました その3」 からの続きになります。
アイドル状態のビデオカードのクロック周波数を変更(Performance Level P12 → P8 or P0)する方法として、プログラムファイルを指定する方法を、ここ と ここ の記事で紹介しました。
今回はプログラムファイルを指定することなくビデオカードの負荷状態に応じて、自動的にクロック周波数が切り替わる方法と強制的に切り替える方法を設定してみます。
※ この記事で紹介する NVIDIA Inspector の設定について、ビデオカードが 「Geforce GTX 570」 の場合です。
世代が違うビデオカードや廉価版のビデオカードでは仕様などが異なることがあるので、必ずしも同じ画面や同じ設定内容ができるとは限りませんのでご注意ください。
Multi Display Power Saver 画面
「Multi Display Power Saver」 を開きます。開き方は 前回の記事 より確認してください。
「Current Performance State : P12」 となっており、ビデオカードはアイドル状態となっています。
Activate Full 3D by GPU Usage - Threshold 50% に設定
「Activate Full 3D by GPU Usage - Threshold」 にチェックマークを入れ、ツマミをスライドさせて 50% に設定してみます。
GPU Caps Viewer ベンチマーク起動
「GPU Caps Viewer」 からベンチマークを起動します。
「GPU Usage」 が 100% 近くまで稼働している状態となります。(「Full 3D Applications」 にはプログラムファイルを登録していない状態です。)
「Current Performance State」 と 「Forced Performance State Limit」 が P12 から P8、P0 と変動します。
最終的に 「Current Performance State」、「Forced Performance State Limit」 ともにPerformance Level P0 へと変わりました。
以上のように 「Activate Full 3D by GPU Usage - Threshold」 にチェックマークを入れ、GPU 使用率 (GPU Usage) が 閾値(Threshold %) を超えれば、自動的にクロック周波数が切り替わるようになります。
逆に言えばそこまで負荷が高くないゲームや閾値近辺の負荷率のゲームをプレイする場合は、パフォーマンスが上がらなかったり、ゲーム中にパフォーマンスが下がってしまうことがあるので、ゲームに応じて閾値を調整するようにしたほうがよいでしょう。
GPU Caps Viewer ベンチマーク終了
「GPU Caps Viewer」 のベンチマーク終了後、「GPU Usage」 が 0% となります。
「Current Performance State」 、 「Forced Performance State Limit」 ともに P12 へ変わりました。
Activate Full 3D by GPU Usage - Threshold オフ
「Activate Full 3D by GPU Usage - Threshold」 のチェックマークを外すことで 「GPU Usage」、「Threshold」 の閾値関係なく、設定をオフにすることができます
まれにゲームプレイ終了後も Performance Level P0 のままフル稼働した状態になることがあるので、手動で強制的にアイドル状態(Performance Level P12)にしたいときに使います。
Activate Full 3D by GPU Usage - Threshold 0% に設定
つまみをいちばん左までスライドさせ 「Activate Full 3D by GPU Usage - Threshold」 を 0% にした状態でチェックマークを入れると、「GPU Usage」 の動作状態および閾値に関係なく常に Performance Level P0 で稼働させることができます。
手動で強制的に Performance Level P0 状態でビデオカードをフル稼働にしたいときに使っています。
説明は省きますが 「Activate Full 3D by VPU Usage - Threshold」 でも同じ設定が可能です。こちらの場合は 「VPU Usage」 の使用率に応じた閾値の設定となり、クロック周波数の切り替えは Performance Level P8 までとなります。(ここらへんはグラボによって異なる可能性あり)
以上で全 4 回にわたり説明した 「NVIDIA Inspector」 の 「Multi Display Power Saver」 を使ったビデオカードのパフォーマンス設定方法は終了です。
- NVIDIA Inspector のインストールと設定をしてみました その1
- NVIDIA Inspector のインストールと設定をしてみました その2
- NVIDIA Inspector のインストールと設定をしてみました その3
- NVIDIA Inspector のインストールと設定をしてみました その4 (現在開いているページ)
- NVIDIA Inspector(Multi Display Power Saver)で P0(最大パフォーマンス)にならないときの対処方法
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